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蕞爾
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さいじ
ふりがな文庫
“
蕞爾
(
さいじ
)” の例文
欧州にはただ
蕞爾
(
さいじ
)
たるジブラルタルにアフリカに多いマカクス・イヌウスとて日本猴に酷似しながら全く尾のない猴が住んでいたが、十年ほど前流行病で全滅した。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
唯日本、
蕞爾
(
さいじ
)
たる孤島に
拠
(
よつ
)
て、(中略)行ふこと能はず。其の亡滅を取ること必せり。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
かの国公園内の雪隠か動物園内の水茶屋ほどの
蕞爾
(
さいじ
)
たる軽き建築ゆえ、わざわざこんな物を見に来るより、自国におりて広重や北斎のむかしの神社の浮世絵を集むるがましと長大息して
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
明治九年に国学者
阿波
(
あわ
)
の人某が、福沢の
著
(
あらわ
)
す所の『学問のすゝめ』を
駁
(
はく
)
して、書中の「
日本
(
にっぽん
)
は
蕞爾
(
さいじ
)
たる小国である」の句を以て祖国を
辱
(
はずかし
)
むるものとなすを見るに及んで、福沢に代って一文を草し
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
蕞
部首:⾋
15画
爾
漢検準1級
部首:⽘
14画