“さいじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
細字56.7%
蕞爾13.3%
妻児3.3%
栽蒔3.3%
歳時3.3%
歳次3.3%
済時3.3%
細事3.3%
細膩3.3%
西寺3.3%
賽児3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細字さいじにてしたためたる長文の手紙、中には議論文もあり歎願書もあり、ひとたび読みおわりてまた繰返し、再び読みおわりて思案に沈み
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
唯日本、蕞爾さいじたる孤島によつて、(中略)行ふこと能はず。其の亡滅を取ること必せり。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
白糠の宿に帰ると、秋の日が暮れて、ランプのかげ妻児さいじが淋しく待って居た。夕飯を食って、八時過ぎの終列車で釧路に引返えす。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
と思うと、怒れる神のひたいの如く最早真闇まっくらに真黒になって居る。妻児さいじの顔は土色になった。草木も人も息をひそめたかの様に、一切の物音は絶えた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
園ニうえテ之ヲ験スベキナリ又賞玩ノ草木ニ至テハ随在之ヲ自生スルモノニ非ズ故ヲ以テ之ヲ園ニ培養セザルヲ得ズ又山地沼沢等ノ草木ヲ栽蒔さいじシテ他日ノ考ニ備フルハ大ニ便ヲ得ル有ルナリ故ニ植物学ヲ修スルノ輩ハ其延袤えんぼうノ大小ヲ問ハズ当ニ一ノ植物園ヲ設置スルヲ以テ切要トスベシ既ニ園ヲ
臣又願わくは陛下益々ますます親親しんしんの礼をさかんにし、歳時さいじ伏臘ふくろう使問しもん絶えず、賢者は詔を下して褒賞ほうしょうし、不法者は初犯は之をゆるし、再犯は之をゆるし、三ぱん改めざれば、則ち太廟たいびょうに告げて、地を削り
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あたれる歳次さいじ治承じしょう元年ひのととり、月の並びは十月とつき二月ふたつき、日の数、三百五十余カ日、吉日良辰りょうしんを選んで、かけまくも、かたじけなく、霊顕は日本一なる熊野ゆや三所権現、飛竜大薩埵ひりゅうだいさった教令きょうりょうのご神前に
ただ彼が同僚阿部伊勢守は、涙眼以て答えて曰く、「委細承知つかまつりぬ」と。彼は弘化元年六月二十一日に出で、同二年二月二十二日を以て去る。この人一たび去りて、幕閣また済時さいじの宰相なし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
もし妾にして富豪の家に生れ窮苦きゅうくの何物たるを知らざらしめば、十九つづ二十歳はたちの身の、如何いかでかかる細事さいじに心留むべきぞ、幸いにして貧窶ひんるうち成長ひととなり、なお遊学中独立の覚悟を定め居たればこそ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
実は円く味は苦く、樹皮は細膩さいじにして青い。本草のいわゆる青皮楝だとある。
アテヌキという地名 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
西寺さいじの、西寺の
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
賽児さいじ蒲台府ほだいふたみ林三りんさんの妻、わかきより仏を好み経をしょうせるのみ、別に異ありしにあらず。林三死してこれを郊外にほうむる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)