“忠実”のいろいろな読み方と例文
旧字:忠實
読み方割合
ちゅうじつ41.9%
まめ22.6%
まめやか12.9%
ちうじつ3.2%
ただざね3.2%
たゞざね3.2%
まじめ3.2%
まめまめ3.2%
みやま3.2%
マメ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうだよ。おまえは善良ぜんりょう忠実ちゅうじつな友だちだ。けれどなさけないことにはほかのものがいないでは、もうたいしたことはできないのだ」
何処へでも忠実まめにお歩きあそばせば、御贔屓のお方もいかいこと有りまして来い/\と仰しゃるのにお出でにもならず、実に困ります
梅若七兵衛 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この田崎は、武男が父の代より執事の役を務めて、今もほど近きわがより日々川島家に通いては、何くれと忠実まめやかに世話をなしつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
じつに一行が首尾しゆび探検たんけん目的もくてきを達するを得たるは、忠実ちうじつ勇壮ゆうさうなる人夫の力大にあづかつてちからありとす。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
武蔵七党の一つ、丹党の一族安保あほ丹三郎たんざぶろう忠実ただざねが彼を守った。そして義貞の南下の日を待ったのである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天児屋根命あめのこやねのみこと二十二世の孫が藤原鎌足で、鎌足十四世の孫が忠実たゞざねである。忠実の子が悪左府頼長、頼長の子が兼長、兼長の子が生田頼宗である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
私は、自分の職責しごと忠実まじめにやつてる積りです。毎日出来るだけ忠実まじめにやつてる積りです。毎晩町を
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼女を育てた老婆のおしもを、彼女は母だと思っていた。千曲川ちくまがわの岸の篠井しののいの里で、母だと信じて老婆のお霜に彼女は忠実まめまめしく仕えて来た。二人の生活くらしは貧しかった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「喜八郎まも今っから苦労をおせるで、忠実みやましい人におなりるら! どうしたって人間は他人様の飯を食べて見にゃみやましいものにはなれんでなむ!」
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
真荒男マスラヲ朝廷ミカド思ひの忠実マメ心 を血に染めて、焼刃ヤキバ見澄ます
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)