トップ
>
忠実
>
ちゅうじつ
ふりがな文庫
“
忠実
(
ちゅうじつ
)” の例文
旧字:
忠實
「そうだよ。おまえは
善良
(
ぜんりょう
)
な
忠実
(
ちゅうじつ
)
な友だちだ。けれど
情
(
なさ
)
けないことにはほかのものがいないでは、もうたいしたことはできないのだ」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
私
(
わたくし
)
が
三浦
(
みうら
)
へ
嫁
(
とつ
)
いだ
頃
(
ころ
)
は五十
歳
(
さい
)
位
(
くらい
)
でもあったでしょうが、
夙
(
とう
)
に
女房
(
にょうぼう
)
に
先立
(
さきだ
)
たれ、
独身
(
どくしん
)
で
立
(
た
)
ち
働
(
はたら
)
いている、
至
(
いた
)
って
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
親爺
(
おやじ
)
さんでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
時間のゆるすかぎり、
糟谷
(
かすや
)
は
近郷
(
きんごう
)
の人の
依頼
(
いらい
)
に
応
(
おう
)
じて
家蓄
(
かちく
)
の
疾病
(
しっぺい
)
を見てやっていた。
職務
(
しょくむ
)
に
忠実
(
ちゅうじつ
)
な考えからばかりではないのだ。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
主人
(
しゅじん
)
のためには
命
(
いのち
)
をすてて主人の
危険
(
きけん
)
を
救
(
すく
)
う犬がよくありますが、しろ公もまたそういう
忠実
(
ちゅうじつ
)
な犬にちがいありません。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
博雄は、友人の間に
寛容
(
かんよう
)
であるらしい。そして子供らしい親切さと、
忠実
(
ちゅうじつ
)
さをもって交際するとの
噂
(
うわさ
)
であり、友人たちからこれを容認されている。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
▼ もっと見る
その
男
(
おとこ
)
は、ただ
忠実
(
ちゅうじつ
)
に
仕事
(
しごと
)
のことばかり
考
(
かんが
)
えているようでした。それには、なにか、
目的
(
もくてき
)
があったのかもしれない。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
破
(
やぶ
)
れたシャツは
家
(
うち
)
に置いて
来
(
き
)
たから、今この
職務
(
しょくむ
)
に
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
教育家
(
きょういくか
)
のこわばった手の動きにつれて、新しい
小
(
こ
)
ざっぱりしたシャツがさやさやと、かすかな
音
(
おと
)
を立てているのだ。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
すこしもものをいわせないことにし——しゃべれば隆夫は日本語しか話せなかった——治明博士はその
忠実
(
ちゅうじつ
)
なる
下僕
(
しもべ
)
として仕えているように見せかけ、そのキラマン号の下級船員の信用を得て
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
商人は商人、教師は教師、役人は役人と
己
(
おの
)
れの
預
(
あずか
)
っている職務に
忠実
(
ちゅうじつ
)
にして、なおかつ思想は高く俗界を
超越
(
ちょうえつ
)
して、商人が金を造っても金を目的とせず、農家が
肥料
(
ひりょう
)
を
施
(
ほどこ
)
しても
収穫
(
しゅうかく
)
以上に目的を置き
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
するとこの
忠実
(
ちゅうじつ
)
な犬はわたしたちといっしょにまつ葉の上でねむろうとはしないで、わたしの
野営地
(
やえいち
)
の入口に、
歩哨
(
ほしょう
)
のように横になっていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
私
(
わたくし
)
はそこで
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
家来
(
けらい
)
や
腰元
(
こしもと
)
を
相手
(
あいて
)
に
余生
(
よせい
)
を
送
(
おく
)
り、そしてそこでさびしくこの
世
(
よ
)
の
気息
(
いき
)
を
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
ったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
窃盗
(
せっとう
)
の
嫌疑
(
けんぎ
)
を
受
(
う
)
けて、
身体検査
(
しんたいけんさ
)
までされ、
半裸体
(
はんらたい
)
の
姿
(
すがた
)
で
立
(
た
)
ちながら、
職務
(
しょくむ
)
に
忠実
(
ちゅうじつ
)
すぎる男の
手
(
て
)
で
自由
(
じゆう
)
にされる——これがはずかしくないだろうか? しかし、これも
経験
(
けいけん
)
なのだ。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
毎朝
(
まいあさ
)
、
父
(
ちち
)
は、この
時計
(
とけい
)
を
見
(
み
)
て
出勤
(
しゅっきん
)
したし、また
母
(
はは
)
は、この
時計
(
とけい
)
を
見
(
み
)
て、
夕飯
(
ゆうはん
)
のしたくをしたのでした。そして、
時計
(
とけい
)
は、
休
(
やす
)
みなく、くるいなく、
忠実
(
ちゅうじつ
)
に、そのつとめをはたしたのです。
時計と窓の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「カピ、ゼルビノに言ってお聞かせ。あれはわからないようだから」と、わたしは
忠実
(
ちゅうじつ
)
なカピに言った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
私
(
わたくし
)
の
父
(
ちち
)
も、
母
(
はは
)
も、それから
私
(
わたくし
)
の
手元
(
てもと
)
に
召
(
めし
)
使
(
つか
)
っていた、
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
一人
(
ひとり
)
の
老僕
(
ろうぼく
)
なども、
私
(
わたくし
)
が
岩屋
(
いわや
)
に
居
(
お
)
る
時
(
とき
)
に
前後
(
ぜんご
)
して
歿
(
ぼっ
)
しまして、その
都度
(
つど
)
私
(
わたくし
)
はこちらから、
見舞
(
みまい
)
に
参
(
まい
)
ったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
先生
(
せんせい
)
は、
小田
(
おだ
)
が
忠実
(
ちゅうじつ
)
であって、
信用
(
しんよう
)
のおける
人物
(
じんぶつ
)
であることは、とうから
見
(
み
)
ていられたので、
彼
(
かれ
)
に、
学問
(
がくもん
)
をさしたら、ますます
善
(
よ
)
い
人間
(
にんげん
)
になると
思
(
おも
)
われたから、このごろ、
暇
(
ひま
)
のあるときは
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
下界
(
げかい
)
のことを、いつも
忠実
(
ちゅうじつ
)
に
見守
(
みまも
)
っているやさしい
星
(
ほし
)
は、これに
答
(
こた
)
えて
ある夜の星たちの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
善吉
(
ぜんきち
)
も、
武夫
(
たけお
)
も、
忠実
(
ちゅうじつ
)
な
犬
(
いぬ
)
が、かわいくなりました。
赤土へくる子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
忠
常用漢字
小6
部首:⼼
8画
実
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“忠実”で始まる語句
忠実心
忠実々々