“出勤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅっきん50.0%
しゆつきん16.7%
しっきん8.3%
8.3%
でかた8.3%
でる8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目がさめたときには、すっかり夜があけ、明るい太陽たいようがさしこんでいて、出勤しゅっきんしてきた店員てんいんの話し声や掃除そうじをする音がきこえていた。
食事しよくじましても、出勤しゆつきん時刻じこくにはまだ大分だいぶがあつた。坂井さかゐではさだめてさわいでるだらうとふので、文庫ぶんこ宗助そうすけ自分じぶんつてつてことにした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
島田の住居すまいと扱所とは、もとより細長い一ついえを仕切ったまでの事なので、彼は出勤しっきんといわず退出たいしつといわず、少なからぬ便宜をっていた。彼には天気のい時でも土を踏む面倒がなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それに、浅草へ出勤て、お染はまだ間もなかった頃で、どこにも馴染なじみは無いらしく、連立ってく先を、内証で、抱主かかえぬし蔦家つたやの女房とひそひそとささやいて、その指図に任かせた始末。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかもその上介抱人が。主人だったら出勤でかたかなわず。奥さんだったら仕事が出来ない。又は子供が学校に行けば。あれは「キの字」の卵よなんどと。寄ってたかって嘲弄されます。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
出勤でるにも帰宅かえるにも一人ポッチで、例の処へ誘っても一所に来やがらねえ。おまけにアレからのちというもの、ショッチュウ何か考えているような恰好をしているじゃねえか
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)