“まじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真面目86.7%
眞面目8.7%
真摯1.5%
眞摯1.1%
真率0.4%
真面0.4%
厳乎0.2%
忠実0.2%
忠實0.2%
樸実0.2%
眞實0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へえ、左様そんなもんですかな」と門野かどのは稍真面目まじめな顔をした。代助はそれぎりだまつて仕舞つた。門野かどのは是より以上通じない男である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ロチスター氏は優しく眞面目まじめに私を見つめながら默して坐つてゐた。だまつたまゝでしばらくの時が經つた。とう/\彼は口を切つた——
うして貴女と話してると、何だか自然に真摯まじめになつて、若々しくなつて、平生考へてる事を皆言つて了ひたくなる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
私は、彼女が困惑と羞恥しうちで色を失ふだらうと豫期してゐたが、驚いたことには、泣きもしなければ、顏を赧らめもしなかつた。眞摯まじめではあつたが、落ちついて立つてゐた。
手紙には日常の談話とことならない程度の平易な英語で、真率まじめに余の学位辞退を喜こぶむねが書いてあった。
かねて小説などにて読みたるこわらしき人とは違い存外に気も軽げなれど役目が役目だけ真面まじめには構えたり、此者目科を見るよりも腰掛を離れて立ち
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
少年 (深く考えるが如き様子。——大人おとなの如く厳乎まじめなる表情。やや長き無音)
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私は、自分の職責しごと忠実まじめにやつてる積りです。毎日出来るだけ忠実まじめにやつてる積りです。毎晩町を
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『私は、自分の職責しごと忠實まじめにやつてる積りです。毎日出來るだけ忠實まじめにやつてる積りです。毎晩町を歩いて、材料があるかあるかと、それ許り心懸けて居ります。そして昨晩ゆうべも遲くまで、』
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
まあ、宗教をしへの方の情熱が籠るとは見えない迄も、何となく人の心をひきつける樸実まじめなところがあつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
第一だいいちそのものとはどんなものか、と突懸つゝかゝつてきますと、盲人めくらニヤリともせず、眞實まじめかほをしまして、れば、ればづ、守宮やもりかんむりかぶつたやうな、白犬しろいぬ胴伸どうのびして
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)