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眞面目
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まじめ
ふりがな文庫
“
眞面目
(
まじめ
)” の例文
新字:
真面目
傍
(
そば
)
に
夫
(
をつと
)
のゐる
事
(
こと
)
は
殆
(
ほと
)
んど
忘
(
わす
)
れて
眞面目
(
まじめ
)
に
聽
(
き
)
いてゐるらしかつた。
宗助
(
そうすけ
)
は
羨
(
うら
)
やましい
人
(
ひと
)
のうちに
御米
(
およね
)
迄
(
まで
)
勘定
(
かんぢやう
)
しなければならなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ロチスター氏は優しく
眞面目
(
まじめ
)
に私を見つめながら默して坐つてゐた。
默
(
だま
)
つたまゝでしばらくの時が經つた。とう/\彼は口を切つた——
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
與吉
(
よきち
)
の
眞面目
(
まじめ
)
なのに
釣込
(
つりこ
)
まれて、
笑
(
わら
)
ふことの
出來
(
でき
)
なかつたお
品
(
しな
)
は、
到頭
(
たうとう
)
骨
(
ほね
)
のある
豆腐
(
とうふ
)
の
注文
(
ちうもん
)
を
笑
(
わら
)
はずに
聞
(
き
)
き
濟
(
す
)
ました、そして
眞顏
(
まがほ
)
で
尋
(
たづ
)
ねた。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
戲談
(
じようだん
)
を
言
(
い
)
つては
困
(
こま
)
ります。だから
新聞記者
(
しんぶんきしや
)
は
人
(
ひと
)
が
惡
(
わる
)
い。
人
(
ひと
)
が
眞面目
(
まじめ
)
で
聞
(
き
)
くのに。』と
高商紳士
(
かうしやうしんし
)
は
短
(
みじか
)
くなつたシガーをストーブに
投
(
な
)
げ
込
(
こ
)
んだ。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
なしお
待遊
(
まちあそ
)
ばせよと
待遇
(
もてなし
)
ぶり
詞
(
ことば
)
滑
(
なめら
)
かの
人
(
ひと
)
とて
中々
(
なか/\
)
に
歸
(
かへ
)
しもせず
枝
(
えだ
)
に
枝
(
えだ
)
そふ
物
(
もの
)
がたり
花子
(
はなこ
)
いとゞ
眞面目
(
まじめ
)
になりて
斯
(
か
)
う
申
(
まを
)
してはを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
愛
(
あい
)
ちやんは
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
まで
可笑
(
をかし
)
くて
堪
(
たま
)
りませんでした、が
皆
(
みん
)
な
揃
(
そろ
)
ひも
揃
(
そろ
)
つて
眞面目
(
まじめ
)
くさつてるので、
眞逆
(
まさか
)
自分
(
じぶん
)
獨
(
ひと
)
り
笑
(
わら
)
ふ
譯
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
きませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
御歸
(
おかへ
)
し下さる樣偏へに御願ひ申ますと
眞面目
(
まじめ
)
で云ふゆゑ
居並
(
ゐなら
)
びし役人共一同笑ひに
耐兼
(
たへかね
)
眞赤
(
まつか
)
に成て居るにぞ越前守殿も
笑
(
わら
)
はれながら
好々
(
よし/\
)
御威光
(
ごゐくわう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
赤裸々
(
せきらゝ
)
に、
眞面目
(
まじめ
)
に、
謙遜
(
けんそん
)
に
悔
(
く
)
ゐることの、
悲痛
(
ひつう
)
な
悲
(
かな
)
しみと、しかしながらまた
不思議
(
ふしぎ
)
な
安
(
やすら
)
かさとをも
併
(
あは
)
せて
經驗
(
けいけん
)
した。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
これは
近時
(
きんじ
)
建築
(
けんちく
)
に
對
(
たい
)
する
世人
(
せじん
)
の
態度
(
たいど
)
が
極
(
きは
)
めて
眞面目
(
まじめ
)
になり、
徹底的
(
てつていてき
)
に
建築
(
けんちく
)
の
根本義
(
こんぽんぎ
)
を
解決
(
かいけつ
)
し、
夫
(
そ
)
れから
出發
(
しゆつぱつ
)
して
建築
(
けんちく
)
を
起
(
おこ
)
さうと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんが
)
へから
出
(
で
)
たことで
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
紋切型の挨拶を上の空に聞いて、奧へ通されると親分の平次が、恐ろしく
眞面目
(
まじめ
)
腐つた顏をして迎へてくれます。
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
餘
(
あま
)
りのおどろきに
御亭主
(
ごていしゆ
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
酒慾
(
しゆよく
)
も
何
(
なに
)
もすつかり、どこへか
忘
(
わす
)
れました。そして
眞面目
(
まじめ
)
に
働
(
はたら
)
きだしました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
『そればかりか、
少年
(
せうねん
)
の
活溌
(
くわつぱつ
)
な
事
(
こと
)
ツたら
話
(
はなし
)
になりませんよ。
獅子狩
(
しゝがり
)
もやります、
相撲
(
すまふ
)
も
取
(
と
)
ります。
弱
(
よわ
)
い
水兵
(
すいへい
)
なんかは
負
(
ま
)
かされます。』と
彼
(
かれ
)
は
至極
(
しごく
)
眞面目
(
まじめ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そして、
一
(
ひと
)
かど、
考
(
かんが
)
へ
込
(
こ
)
んで、
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、
一寸
(
ちよつと
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
つたら、と
喧嘩
(
けんくわ
)
してゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
次に遊戯又はそれに近い事が、
眞面目
(
まじめ
)
な事のゆるかせにせられる中で、活氣を帶びて行はれ、それに關係した嚴重な、微細な
掟
(
おきて
)
が立てられるのが認められる。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
雨
(
あめ
)
こそは、さても
眞面目
(
まじめ
)
に、しつとりと人の
氣分
(
きぶん
)
を落ちつかせ、石の心も浮きあげて
冷
(
つめ
)
たい光を投げかける。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
さア、
來
(
き
)
やれ、
夜
(
よる
)
よ、
黒
(
くろ
)
づくめの
服
(
きもの
)
を
被
(
き
)
た、
見
(
み
)
るから
眞面目
(
まじめ
)
な、
嚴格
(
いかめ
)
しい
老女
(
らうぢょ
)
どの、
速
(
はや
)
う
來
(
き
)
て
教
(
をし
)
へてたも、
清淨無垢
(
しゃうじゃうむく
)
の
操
(
みさを
)
を
二
(
ふた
)
つ
賭
(
か
)
けた
此
(
この
)
勝負
(
しょうぶ
)
に
負
(
ま
)
ける
工夫
(
くふう
)
を
教
(
をし
)
へてたも。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かう云つてをぢさんは又默つて茶を
喫
(
の
)
んでゐたが、やがて少し
眞面目
(
まじめ
)
になつた。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何
(
なに
)
を考へてゐたかといふと、
甚
(
はなは
)
だ
漠然
(
バウ
)
としたことで、彼
自身
(
じしん
)
にも
具體的
(
ぐたいてき
)
に
説明
(
せつめい
)
することは
出來
(
でき
)
ない。
難然
(
けれども
)
考へてゐることは
眞面目
(
まじめ
)
だ、
少
(
すこ
)
し
大袈裟
(
おほげさ
)
に
謂
(
い
)
ツたら、彼の
運命
(
うんめい
)
の
消長
(
せうちやう
)
に
關
(
くわん
)
することである。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
また南國の海邊に似付かはしい「
眞面目
(
まじめ
)
」の服裝であると頷かしめる。
海郷風物記
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
私達は貞操道徳に對して最も
眞面目
(
まじめ
)
に幾多の疑惑を感じて居ます。
貞操は道徳以上に尊貴である
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
其滿足
(
そのまんぞく
)
な
顏
(
かほ
)
、
人
(
ひと
)
を
見下
(
みさげ
)
るやうな
樣子
(
やうす
)
、
彼
(
かれ
)
を
呼
(
よ
)
んで
同僚
(
どうれう
)
と
云
(
い
)
ふ
言
(
ことば
)
、
深
(
ふか
)
い
長靴
(
ながぐつ
)
、
此等
(
これら
)
は
皆
(
みな
)
氣障
(
きざ
)
でならなかつたが、
殊
(
こと
)
に
癪
(
しやく
)
に
障
(
さは
)
るのは、
彼
(
かれ
)
を
治療
(
ちれう
)
する
事
(
こと
)
を
自分
(
じぶん
)
の
務
(
つとめ
)
として、
眞面目
(
まじめ
)
に
治療
(
ちれう
)
をしてゐる
意
(
つもり
)
なのが。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼女
(
かれ
)
は、
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、うなづいた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
汽車が
奔
(
はし
)
る…………
眞面目
(
まじめ
)
な
兩
(
ふたつ
)
の眼玉から
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
眞面目
(
まじめ
)
に色
褪
(
さ
)
めた
墓原
(
はかはら
)
を過る時
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
「まあ
御金持
(
おかねもち
)
ね。
私
(
わたし
)
も
一所
(
いつしよ
)
に
連
(
つ
)
れてつて
頂戴
(
ちやうだい
)
」と
云
(
い
)
つた。
宗助
(
そうすけ
)
は
愛
(
あい
)
すべき
細君
(
さいくん
)
のこの
冗談
(
じようだん
)
を
味
(
あぢは
)
ふ
餘裕
(
よゆう
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
野心家
(
やしんか
)
であると、暴君であるとに拘らず——若し彼等が
眞面目
(
まじめ
)
であるならば——彼等が征服し支配するとき、崇高な刹那を持つものである。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
お
前
(
まへ
)
さん
何時
(
いつ
)
か
左樣
(
さう
)
言
(
い
)
つたね、
運
(
うん
)
が
向
(
む
)
く
時
(
とき
)
になると
己
(
お
)
れに
糸織
(
いとおり
)
の
着物
(
きもの
)
をこしらへて
呉
(
く
)
れるつて、
本當
(
ほんたう
)
に
調製
(
こしら
)
へて
呉
(
く
)
れるかえと
眞面目
(
まじめ
)
だつて
言
(
い
)
へば
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『さうです、
故郷
(
くに
)
の
小學校
(
せうがくかう
)
です、
私立小學
(
しりつせうがく
)
です』と
言
(
い
)
つた
時
(
とき
)
の
兒玉
(
こだま
)
の
顏
(
かほ
)
は
眞面目
(
まじめ
)
であつたけれど、
人々
(
ひと/″\
)
は
笑
(
わら
)
ひ
出
(
だ
)
した。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「
處
(
ところ
)
が、
今日
(
けふ
)
の
會
(
くわい
)
は
眞面目
(
まじめ
)
なんだよ。
婦人
(
をんな
)
たちはお
酌
(
しやく
)
に
來
(
き
)
たのでもなければ、
取卷
(
とりま
)
きでもない、
實
(
じつ
)
は
施主
(
せしゆ
)
なんだ。」
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
掻
(
かき
)
然
(
さら
)
ば三次が
引請
(
ひきうけ
)
んと其夜は戻りて二三日
過
(
すぎ
)
眞面目
(
まじめ
)
に成て尋ね來れば長庵はお安を
打招
(
うちまね
)
きお富を奉公に世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
芋蟲
(
いもむし
)
がこんな
詰
(
つま
)
らぬ
念
(
ねん
)
を
押
(
お
)
すので
少
(
すこ
)
し
焦心
(
じれ
)
ッたくなつて、やゝ
後退
(
あとじさ
)
りして
極
(
きは
)
めて
眞面目
(
まじめ
)
に
構
(
かま
)
へて、『お
前
(
まへ
)
こそ
誰
(
だれ
)
だ、一
體
(
たい
)
前
(
さき
)
に
話
(
はな
)
すのが
當然
(
あたりまへ
)
ぢやなくッて』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
『はい、
决
(
けつ
)
して
御無事
(
ごぶじ
)
には
濟
(
す
)
みません。』と、
亞尼
(
アンニー
)
は
眞面目
(
まじめ
)
になつた、
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
頼母
(
たのも
)
し
氣
(
げ
)
に
見上
(
みあ
)
げて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
眞面目
(
まじめ
)
な勤め振りと、人柄を見込まれて、先代がお雛の許婚に定めた位の若者です。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
心
(
しん
)
の心は、要らないどころか、
大事
(
だいじ
)
で大事でならないものを、
煩
(
うるさ
)
いなどゝあんまり
世間並
(
せけんな
)
みなことを仰言るな、あなたの
惠
(
めぐ
)
まれた母の愛を、
猶
(
なほ
)
この
上
(
うへ
)
とも
眞面目
(
まじめ
)
にお
大切
(
たいせつ
)
になさいまし。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
俊男は
今年
(
ことし
)
三十になる。
某
(
ぼう
)
私立大學
(
しりつだいがく
)
の
倫理
(
りんり
)
を
擔任
(
たんにん
)
してゐるが、講義の
眞面目
(
まじめ
)
で親切である
割
(
わり
)
に生徒の
受
(
うけ
)
が
好
(
よ
)
くない。
自躰
(
じたい
)
心に
錘
(
おもり
)
がくツついてゐるか、
言
(
ことば
)
にしろ態度にしろ、
嫌
(
いや
)
に沈むでハキ/\せぬ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
傍
(
そば
)
にや
親爺
(
おやぢ
)
が
眞面目
(
まじめ
)
がほ
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「
今夜
(
こんや
)
は
御誘
(
おさそ
)
ひ
申
(
まを
)
しますから、
是
(
これ
)
から
夕方
(
ゆふがた
)
迄
(
まで
)
しつかり
御坐
(
おすわ
)
りなさいまし」と
眞面目
(
まじめ
)
に
勸
(
すゝ
)
めたとき、
宗助
(
そうすけ
)
は
又
(
また
)
一種
(
いつしゆ
)
の
責任
(
せきにん
)
を
感
(
かん
)
じた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「緑いろの着物を着た人たちは、みんなもう百年も前に英國からゐなくなつてゐます。」私は彼と同じやうに出來るだけ
眞面目
(
まじめ
)
くさつて云つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
僕
(
ぼく
)
も
眞面目
(
まじめ
)
で
答
(
こた
)
へたのです。
全
(
まつた
)
く
僕
(
ぼく
)
は
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
の
出身
(
しゆつしん
)
です。
故意
(
わざ
)
と
奇妙
(
きめう
)
な
答
(
こたへ
)
をして
諸君
(
しよくん
)
を
驚
(
おどろ
)
かす
積
(
つもり
)
は
決
(
けつ
)
して
持
(
もた
)
ないので。これまでも
僕
(
ぼく
)
は
出身
(
しゆつしん
)
の
學校
(
がくかう
)
を
聞
(
きか
)
れましたが。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
棄
(
す
)
てても
置
(
お
)
かれず、
何
(
ど
)
うしたと
聞
(
き
)
くと、「どうも
變
(
へん
)
なんですよ。」と
不思議
(
ふしぎ
)
がつて、わるく
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をする。ハテナ、
小倉
(
をぐら
)
の
色紙
(
しきし
)
や、
鷹
(
たか
)
の
一軸
(
いちぢく
)
は
先祖
(
せんぞ
)
からない
内
(
うち
)
だ。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞面目
(
まじめ
)
らしく
取
(
と
)
りつぐを
聞
(
き
)
けば、
時鳥
(
ほとヽぎす
)
と
鵙
(
もず
)
の
前世
(
ぜんせ
)
は
同卿人
(
どうきやうじん
)
にて、
沓
(
くつ
)
さしと
鹽賣
(
しほうり
)
なりし、
其時
(
そのとき
)
に
沓
(
くつ
)
を
買
(
か
)
ひて
價
(
だい
)
をやらざりしかば、
夫
(
そ
)
れが
借金
(
しやくきん
)
になりて
鵙
(
もず
)
は
頭
(
あたま
)
が
上
(
あ
)
がらず
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今宵
(
こよひ
)
もおなじ
樣
(
やう
)
に、
白
(
しろ
)
い
窓掛
(
まどかけ
)
の
搖
(
ゆる
)
ぐほとりに
倚子
(
ゐす
)
を
並
(
なら
)
べた
時
(
とき
)
、
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
は
稍
(
や
)
や
眞面目
(
まじめ
)
に
私
(
わたくし
)
に
向
(
むか
)
つて。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『お
前
(
まへ
)
の
知
(
し
)
つた
事
(
こと
)
ではない』と
鼠
(
ねずみ
)
は
眞面目
(
まじめ
)
になつて
愛
(
あい
)
ちやんに
云
(
い
)
つて、『
何
(
なに
)
を
考
(
かんが
)
へてるのか?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
交
(
かは
)
して別かれしにあらずや然るに
此間
(
このあひだ
)
も六兩三分と言金子を譯なく
合力
(
がふりよく
)
し間もなく其形にて又々
參
(
まゐ
)
らるゝ事餘りなる仕方なり
昔
(
むか
)
しとは違ひ今は
眞面目
(
まじめ
)
に日々の
利潤
(
りじゆん
)
を以て其日を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「親分は、本當に
眞面目
(
まじめ
)
に聞いて下さるでせうか、笑つちや嫌で御座いますよ」
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そりや機嫌の
好
(
よ
)
い時のことさ。」と
輕
(
かろ
)
く
眞面目
(
まじめ
)
にいふ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
今朝
(
けさ
)
から
美登利
(
みどり
)
の
機嫌
(
きげん
)
が
惡
(
わる
)
くて
皆
(
みん
)
なあぐねて
困
(
こま
)
つて
居
(
ゐ
)
ます、
遊
(
あそ
)
んでやつて
下
(
くだ
)
されと
言
(
い
)
ふに、
正太
(
しようた
)
は
大人
(
おとな
)
らしう
惶
(
かしこま
)
りて
加减
(
かげん
)
が
惡
(
わ
)
るいのですかと
眞面目
(
まじめ
)
に
問
(
と
)
ふを、いゝゑ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其
(
それ
)
も
東京
(
とうきやう
)
で
出來
(
でき
)
なかつたら、
故郷
(
こきやう
)
に
住居
(
すまひ
)
を
求
(
もと
)
めるやうに、
是非
(
ぜひ
)
恰好
(
かつかう
)
なのを
心懸
(
こゝろが
)
ける、と
今朝
(
けさ
)
も
從※
(
いとこ
)
が
言
(
い
)
ふから、いや、
何
(
ど
)
う
仕
(
つかまつり
)
まして、とつい
眞面目
(
まじめ
)
に
云
(
い
)
つて
叩頭
(
おじぎ
)
をしたつけ。
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僕
(
ぼく
)
は
諸君
(
しよくん
)
が
此
(
この
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
なる
大宇宙
(
だいうちう
)
をも
統御
(
とうぎよ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうな
顏構
(
かほつき
)
をして
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
ると
冷笑
(
れいせう
)
したくなる
僕
(
ぼく
)
は
諸君
(
しよくん
)
が
今
(
いま
)
少
(
すこ
)
しく
眞面目
(
まじめ
)
に、
謙遜
(
けんそん
)
に、
嚴肅
(
げんしゆく
)
に、
此
(
この
)
人生
(
じんせい
)
と
此
(
この
)
天地
(
てんち
)
の
問題
(
もんだい
)
を
見
(
み
)
て
貰
(
もら
)
ひたいのである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
正太
(
しようた
)
は
一人
(
ひとり
)
眞面目
(
まじめ
)
に
成
(
な
)
りて、
例
(
れい
)
の
目
(
め
)
の
玉
(
たま
)
ぐる/\とさせながら、
美登利
(
みどり
)
さんは
冗談
(
じようだん
)
にして
居
(
ゐ
)
るのだね、
誰
(
た
)
れだつて
大人
(
おとな
)
に
成
(
な
)
らぬ
者
(
もの
)
は
無
(
な
)
いに、
己
(
おい
)
らの
言
(
い
)
ふが
何故
(
なぜ
)
をかしからう
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
眞
部首:⽬
10画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“眞面目”で始まる語句
眞面目顏