“倫理”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
りんり62.5%
モラル37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
観念内の遊戯としてもてあそぶぶんには一向無難であるが、実行に移した場合のことをかんがえると倫理りんり感情は一種不快な圧迫を受ける。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
仁義礼智じんぎれいちなどとは斯道しどうの人にあらざればかいあたわぬ倫理りんりとして、素人しろうとのあえて関せざる道理のごとくみなすふうがある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「君の排斥した許容・怯懦とは僕における賤民の影だったのだね。つまり、僕らの動きの方向を決定するものは同じ倫理モラル、——内奥の節操なのだ」
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)
軽部の倫理モラルは「出世」であった。若い身空で下寺町の豊沢広昇という文楽の下っ端三味線ひきに入門して、浄瑠璃を習っていた。浄瑠璃好きの校長の相弟子という光栄に浴していた訳である。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)