“雨樋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あまどい58.3%
あまどひ25.0%
とい12.5%
とよ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
漆喰しっくいの割目から生え伸びているほどで、屋根は傾き塗料は剥げ、雨樋あまどいは壊れ落ちて、蛇腹じゃばらや破風は、海燕の巣で一面に覆われていた。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
今日はぶりき屋が來て、いつも鳥籠をかけて置く板壁のそばの、雨樋あまどひを直してゐるので、こちらへ置かれたのだらうと話した。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
火は、本丸のたちにも燃え移っていた。大廂おおびさし雨樋といはしる火のはやさといったらない。長政は、そのあたりをくぐって来る一隊の鉄甲てつかぶとをみとめて
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
障子を開けると、縁先に南天の赤い実は見えるが、仰ぐと、陽陰ひかげ雨樋とよから下がっている氷柱つららは、つるぎのように、この頃では、溶けた日がない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)