“とよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トヨ
語句割合
62.3%
15.1%
7.5%
5.7%
土予1.9%
外寄1.9%
1.9%
登世1.9%
雨樋1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母親のおとよは学校の時間割までをよく知抜しりぬいているので、長吉の帰りが一時間早くても、おそくても、すぐに心配してうるさく質問する。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
幇間たいこもち三八の腰障子のって有る台所に立ちましたのは、奧州屋の女房おふみ、三歳みッつに成る子をおぶいまして、七歳なゝつに成るおとよという子に手を引かれて居ります。
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此寺の落慶供養のあったのは、つい四五日あとであった。まだあの日の喜ばしい騒ぎのとよみが、どこかにする様に、ふもとの村びと等には、感じられて居る程である。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かれ熊曾建くまそたけるが家に到りて見たまへば、その家の邊に、いくさ三重に圍み、室を作りて居たり。ここに御室樂みむろうたげせむと言ひとよみて、をし物をけ備へたり。
今から七十余年前、明治十三年の夏、私が十九歳の時、友人と二人で土予とよの国境近くにそびえる四国第一の高山、石槌山いしづちやまに採集に出かけた。まだその時分は洋服などなく日本着物であった。
若き日の思い出 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
あなたのそら外寄とよるに。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
毎朝来るトタン屋は、風呂場のとよだの屋根だのの手入をして居る。いかにも手が鈍い。東京の職人も煙草を吸う時間の永いには驚く様だけれ共、まして此処いらのはひどい。弁当は持って来ない。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
平次が最後に逢つたのは、娘のお登世とよでした。
障子を開けると、縁先に南天の赤い実は見えるが、仰ぐと、陽陰ひかげ雨樋とよから下がっている氷柱つららは、つるぎのように、この頃では、溶けた日がない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)