とよ)” の例文
「死ねやも」は、「雷神なるかみの少しとよみてさしくもり雨も降れやも」(巻十一・二五一三)と同じである。併しこの訓には異説もある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かれ熊曾建くまそたけるが家に到りて見たまへば、その家の邊に、いくさ三重に圍み、室を作りて居たり。ここに御室樂みむろうたげせむと言ひとよみて、をし物をけ備へたり。
「すなわちあめにまい上ります時に、山川ことごとにとよみ、国土くにつちりき」
神話と地球物理学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
かれここに速須佐の男の命、まをしたまはく、「然らば天照らす大御神にまをして罷りなむ」とまをして、天にまゐ上りたまふ時に、山川悉にとよみ國土皆りき
巻七に、「竹島の阿渡白波はとよめども(さわげども)われは家おもふいほり悲しみ」(一二三八)というのがあり、類似しているが、人麿の歌の模倣ではなかろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「藤江の浦に船ぞとよめる」(巻六・九三九)ぐらいの用例である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ここに高天の原とよみて八百萬の神共にわらひき。