“アマ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:あま
語句割合
33.3%
海部15.2%
海女9.1%
9.1%
海人6.1%
6.1%
海士6.1%
6.1%
安摩3.0%
天井3.0%
阿魔3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……安国と平けくしろしめせとことよさし給ひて、アマ御量ミハカリもちて、ことゝひし磐根・木根ち、草の隻葉カキハをも言封コトヤめて、天降り給ひし……
其外、唯のより百姓があり、町人があり、海部アマがありしますが、一触ヒトフレ・一字の親しみは、非常なものです。御館の下の村でも、御館の主の外は、平等であつた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
まるで、カヅきする海女アマ二十尋ハタヒロ三十尋ミソヒロミナ底から浮び上つてウソブく樣に、深い息の音で、自身明らかに目が覺めた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
霖雨ながあめの候の謹身ツヽミであるから「ながめ忌み」とも「アマづゝみ」とも言うた。後には、いつでもふり続く雨天の籠居を言うようになった。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
原意は、既に忘却を重ねた後にまでも、尚、此を繰り返して居たのである。阿知女を鈿女うずめだとする説もあるが、阿知女・阿度女は、海人アマの宰領である、安曇アヅミ氏の事でなければならない。
とり葺ける草葉カヤは、此家長の御富ミトミアマりなり。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其為こそ、伝襲的に愈々盛んになつた文学上の題目、海士アマ山賤ヤマガツの生活があつたのである。
山栗を我がチュウグリにあてるのはみな間違いで、これらはことごとく支那栗すなわちアマクリの内の品種名たるにほかなく
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
雅楽の採桑老サイシヨウラウ、又はくづれた安摩アマ蘇利古ソリコの翁舞と結びついて、大歌舞オホウタマヒや、神遊びの翁が、日本式の「翁舞」と認められたと見ても宜しい。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
譬へば、踏歌節会の高巾子カウコンジのことほぎ一行の顔は、正しくはのっぺらぽうの物だつたらしいのです。即、安摩アマ蘇利古ソリコに近いものだつたのです。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其頃天井アマにあげてあつたお面祭器類も、持ち出す事が出来ないで了うた。其後お祭りの為に、お面を神事役の年よりが、皆より集つて彫刻したのである。鬼などは、精巧過ぎる程に出来てゐる。
雪まつりの面 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「——おい、しっかりしろ、あの娘はとんでもない阿魔アマだぞ。その調書をよく読んでみるんだ。」
大阪万華鏡 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)