“あめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アメ
語句割合
40.8%
31.6%
21.9%
3.2%
1.0%
冷雨0.2%
0.2%
0.2%
煮汁0.2%
秋雨0.2%
雨量0.2%
風雨0.2%
驟雨0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こまかきあめははら/\とおとして草村くさむらがくれなくこほろぎのふしをもみださず、かぜひとしきりさつふりくるはにばかりかゝるかといたまし。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そこには笛をふいているあめ屋もある。その飴屋の小さい屋台店の軒には、俳優の紋どころを墨やあかあいで書いたいおり看板がかけてある。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
が、俺たちのす処は、退いて見ると、如法にょほうこれ下女下男の所為しょいだ。あめが下に何と烏ともあろうものが、大分権式を落すわけだな。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あの晩も腹立ちまぎれに隠宅を飛び出したが、お弓の泣いているのが気になって、隣の空家に入って、そっと様子を見ていたというからあめえもんでしょう」
稻搗いなきをとめが靜歌しづうたあめなるうしはかへりゆき
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
冷雨あめ降れる獄庭にはによく啼くすずめゐてちひさきパンをひとりみゐる
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
冷雨あめ降れるさ獄庭にはにすずめ一羽来て軒した添ひに小虫み過ぐ
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
黒ンぼとあめンぼ
未刊童謡 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
ほかに仕樣もないじゃありませんか? 昨日なんぞは、それ、あの小部屋に閉じこめて錠をおろして出かけたんでして、そのため今日はこうしてあめが降りだしたという次第なんです。
米のとぎ汁や残飯の入っている桶を持ってきてそれを豚桶に移したり、醤油工場しょうゆぐらからもらってきた大豆の煮汁あめをそれにまぜ合わせたりした。
大根の葉 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
先達て中始終しょっちゅう秋雨あめの降り朽ちているのに、後から後からと蕾を付けて、こん好く咲いているな、と思って、折々眼に付く度に、そう思っていたが、其れは既う咲き止んだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
是れだから昔も今も同じ雨量あめで、洪水みずは三倍の害をする
大野人 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
時候のいい頃だからいいようなものの、朝から荒れ模様であった空が、午後には暴風雨あらしとなった。荒れ狂う風雨あめの音を聞くと出足もしぶり勝となるが、やっと勇気を出して出かける決心をした。
情鬼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
生かされてればかなしき心得ぬすさみし過去のわれに驟雨あめ降る
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)