“丹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
に47.1%
たん31.4%
あか17.1%
ニ2.9%
あお1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま、秋の日が一ぱい金堂や講堂にあたって、屋根瓦(やねがわら)の上にも、丹(に)の褪(さ)めかかった古い円柱にも、松の木の影が鮮やかに映っていた。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
椿岳の泥画というは絵馬や一文人形(いちもんにんぎょう)を彩色するに用ゆる下等絵具の紅殻(べにがら)、黄土(おうど)、丹(たん)、群青(ぐんじょう)、胡粉(ごふん)、緑青(ろくしょう)等に少量の墨を交ぜて描いた画である。
そこには笛をふいている飴(あめ)屋もある。その飴屋の小さい屋台店の軒には、俳優の紋どころを墨や丹(あか)や藍(あい)で書いた庵(いおり)看板がかけてある。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
万葉には、赭土(ハニ)即、丹(ニ)をとる広場即、原(フ)と解してゐる歌もあるから、丹生の字面もさうした合理見から出てゐると見られる。にふべからみふべ・みぶと音の転じた事も考へてよい。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
いつもわが独寝(ひとりね)の臥床(ふしど)寂しく、愛らしき、小さき獣に甘(うま)きもの与えて、寝ながらその食(くら)うを待つに、一室(ひとま)の内より、「丹(あお)よ、」「すがわらよ。」など伯母上
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)