“おまけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
加之53.1%
15.6%
12.5%
御負12.5%
6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「君、僕ももうもとの徳蔵ではないよ、お金はうなる程出来るし、加之おまけに弟は貴族院にるし、何一つこの世に不足は無くなつたよ。」
ああ。貧苦ほど痛いものは無いね。貧苦、貧苦、子供は七人もあるし、家内には亡くなられるし——おまけに子供は与太野郎(愚物)ばかりで……。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
おまけやつと此の川下へ出たら、何うだえ貴方あんた此間こなひだ洪水みづましに流れたと見えて橋が無いといふ騒ぎぢやないか。それからまた半里はんみちも斯うして上つて来た。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いまうらまはつてたら、この文庫ぶんこちてゐて、なか這入はいつてゐた手紙てがみなんぞが、無茶苦茶むちやくちやはふしてあつた。御負おまけ御馳走ごちそうまでいてつた
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
學問があり演説は巧いし、おまけに金があると來てるから、宛然まるで火の玉の樣に轉げ歩いて、熱心な遊説をやつたもんだが、七八萬の財産が國會開會以前に一文も無くなつたとか云ふ事だつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)