御負おまけ)” の例文
頭から足からどこからどこまで実によく手落なく洗いますね。御負おまけ楊枝ようじまで使って。あの綿密な事には僕もほとんど感心しちまった
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いまうらまはつてたら、この文庫ぶんこちてゐて、なか這入はいつてゐた手紙てがみなんぞが、無茶苦茶むちやくちやはふしてあつた。御負おまけ御馳走ごちそうまでいてつた
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「じゃ、買って来なくっても好かったのに。つまらないわ、回りみちをして。御負おまけに雨に降られそくなって、息を切らして」
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
山路で、黒闇くらやみで、人っ子一人通らなくって、御負おまけに蝙蝠なんぞと道伴みちづれになって、いとど物騒な虚に乗じて、長蔵さんが事ありげに声をげたんである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)