“つり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツリ
語句割合
釣54.2%
剰銭13.2%
釣魚11.1%
吊5.6%
釣銭4.2%
釣錢2.1%
剩錢2.1%
剰2.1%
剰金1.4%
鉤1.4%
魚釣1.4%
剩餘0.7%
釣漁0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殿様来月四日に中川へ釣(つり)に入(いら)っしゃると承わりましたが、此の間(あいだ)お嬢様がお亡くなり遊ばして間(ま)もない事でございますから、何(ど)うか釣を
「剰銭(つり)はいらない。」と百円札五枚を投出すと共に、男は女の腕をひつ掴むやうにして出て行つた。外は真暗で風が吹いてゐる。
にぎり飯 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
正三君は釣魚(つり)にゆくのが楽しみで日曜が待ちもどかしかった。土曜日の午後、学校から帰って、お庭を遊びまわっている中に
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
八畳の間の吊(つり)ランプの下でするのですが、その片隅に敷いた床の中で、ばらばらという幽(かす)かな音を聞きながら、いつしか私は睡(ねむ)るのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
たとい一銭でも二銭でも負けさせなければ物を買った例(ためし)のないこの人は、その時も僅(わず)か五厘の釣銭(つり)を取るべく店先へ腰を卸して頑として動かなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「それつきりですよ。あ、さう/\、伊豆屋の虎松、相變らず乞食からお釣錢(つり)の來さうな風體で、朝から晩まで吾妻屋のあたりをウロウロしてゐまさア。後家のお染さんはそれを嫌がるまいことか」
即(すなは)ち、一錢銅貨(いつせんどうくわ)五十餘枚(ごじふよまい)を、ざらりと一側(ひとかは)ならびに、細(ほそ)い、青(あを)い、小(ちひ)さい蝦蟇口(がまぐち)を用意(ようい)して、小口(こぐち)から、「さあ、さあ、お剩錢(つり)を。」——これは、以來(いらい)、九九九會(くわい)の常備(じやうび)共通(きようつう)の具(ぐ)と成(な)つて
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
馬鹿を申せ、命の取り代えも対手(あいて)によりけり、久八なぞの安首に剰(つり)を取られてたまるものか。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「剰金(つり)なんかいらん。取っとけ」
罠に掛った人 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
おのれまづ架(たな)を鉤(つり)たる綱(つな)に縋(すが)りて絶壁(ぜつへき)を登(のぼ)り、さてふごを引あぐる也。
「然うさ。これで魚釣(つり)でも出来ると宜いんだけれど」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「驚くよ、まさに一言もないところだ。餘人は知らず萬屋善兵衞、三途(づ)の川で渡し守からお剩餘(つり)を取る老爺だ。自分で首などを吊る人間ぢやない」
冬でも藺(ゐ)の笠を被つて濱へ出て、餌を拾つて、埠頭場(はとば)に立つたり幸神潟(かうじんがた)の岩から岩を傳つたりして、一人ぼつちでよく釣漁(つり)をしてゐた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)