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『罠に掛った人』
ふりがな文庫
『
罠に掛った人
(
わなにかかったひと
)
』
もう十時は疾くに過ぎたのに、妻の伸子は未だ帰って来なかった。 友木はいらいらして立上った。彼の痩こけて骨張った顔は変に歪んで、苦痛の表情がアリアリと浮んでいた。 どこをどう歩いたって、この年の暮に迫って、不義理の限りをしている彼に、一銭の金 …
著者
甲賀三郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「探偵」駿南社、1931(昭和6)年5月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約21分(500文字/分)
朗読目安時間
約34分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
果
(
はか
)
審
(
いぶ
)
卑
(
さも
)
喚
(
わ
)
恐々
(
おそるおそる
)
染
(
にじ
)
反
(
かえ
)
吐
(
ぬ
)
恰
(
まる
)
仮令
(
たとえ
)
伸子
(
のぶこ
)
凭
(
よ
)
剰金
(
つりせん
)
尖
(
さき
)
捻
(
ね
)
救
(
たす
)
未
(
ま
)
止
(
よ
)
殺
(
や
)
痩
(
やせ
)
瞑
(
つむ
)
稀
(
たま
)
空風
(
からっかぜ
)
終
(
しま
)
茫然
(
ぼんやり
)
賑
(
にぎや
)
閃
(
ひら
)
餓
(
うえ
)
一縷
(
いちる
)
且
(
か
)
乃至
(
ないし
)
亦
(
また
)
仰有
(
おっしゃ
)
僅
(
わず
)
兎
(
と
)
凌
(
しの
)
剰金
(
つり
)
友木
(
ともき
)
只
(
ただ
)
呉
(
く
)
呟
(
つぶや
)
唸
(
うな
)
喘
(
あえ
)
嘲
(
あざけ
)
四辺
(
あたり
)
射
(
さ
)
尖
(
とが
)
屈
(
かが
)
当
(
あて
)
忙
(
せわ
)
忽
(
たちま
)
恢復
(
かいふく
)
悄気
(
しょげ
)
悄然
(
しょうぜん
)
愈々
(
いよいよ
)
憐
(
あわ
)
拳
(
こぶし
)
捲
(
ま
)
掻
(
か
)
易々
(
やすやす
)
林檎
(
りんご
)
殊
(
こと
)
涸
(
か
)
溢
(
あふ
)
潜
(
くぐ
)
焔
(
ほのお
)
然
(
しか
)
玉島
(
たましま
)
疾
(
と
)
痕
(
あと
)
癪
(
しゃく
)
直
(
す
)
筈
(
はず
)
経
(
た
)
罹
(
かか
)
胡坐
(
あぐら
)
能
(
よ
)
蒼
(
あお
)
藻掻
(
もが
)
蝋燭
(
ろうそく
)
袂
(
たもと
)
被
(
かぶ
)
袷
(
あわせ
)
覚束
(
おぼつか
)
角
(
かく
)
譫言
(
うわごと
)
豪
(
えら
)
貰
(
もら
)
贅沢
(
ぜいたく
)
足許
(
あしもと
)
身体
(
からだ
)
身装
(
みなり
)
轢
(
ひ
)
迂闊
(
うかつ
)
退
(
の
)
這入
(
はい
)
鑵
(
かん
)
雇人
(
やといにん
)
鞠
(
まり
)
顫
(
ふる
)