『にぎり飯（にぎりめし）』

深川古石場町の警防団員であつた荒物屋の佐藤は三月九日夜半の空襲に、やつとのこと火の中を葛西橋近くまで逃げ延び、頭巾の間から真赤になつた眼をしばだゝきながらも、放水路堤防の草の色と水の流を見て、初て生命拾ひをしたことを確めた。 然しどこをどう …

著者	永井荷風
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約15分（500文字/分）
朗読目安時間	約25分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

縮（ちゞら） 端（はづ） 引掛（ひツかゝ） 中（ぢゆう） 際（ぎは） 其方（そつち） 思（おもひ） 此方（こつち） 喧（かしま） 蹲踞（しやが） 穏（おだやか） 束（たば） 焼焦（やけこげ） 目指（まなざし） 稼（かせぎ） 極（きま） 高箒（たかばうき） 地体（ぢたい） 啜（すゝ） 明日（あした） 傍（そば） 一語（ひとこと） 中（うち） 間（ま） 都度（つど） 身体（からだ） 付纏（つきまと） 葭簀（よしず） 何処（どこ） 細面（ほそおもて） 笊（ざる） 空似（そらに） 刎（は） 初（はじめ） 剰銭（つり） 田圃（たんぼ） 生炊（なまだき） 一歩（ひとあし） 往徠（ゆきき）

題名が同じ作品

にぎり飯 （新字新仮名）／ 永井荷風 （著）