“空似”の読み方と例文
読み方割合
そらに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あの人は、少し気象が変っているから、何か気に入らないことがあって行ってしまったのか知ら、もしや、他人の空似そらにというものではないかしら」
千代子は夜ふけの風のまだ寒かつた晩、店のしまひぎはにふと見かけた人の姿は他人の空似そらにであつたのかも知れない。
にぎり飯 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
と、彼女もひとしく驚いた顔をした様子を見ますと、それは他人の空似そらにではなく、やはり丹頂のお粂であります。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)