“雨催”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あめもよい30.8%
あまもよ23.1%
あまもよい15.4%
あめもよ15.4%
あめもよお7.7%
あめもよひ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この句は雨催あめもよいの畠の中にある梅の花で、あるいはやや盛を過ぎているのかも知れない。花の色が汚れて見えるというのである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
暗い雲のれ下った雨催あまもよいのよいであった。片側町の寂しい広場を歩いていると、歩行あるきべたのお銀は、よろけそうになっては、わざとらしい声を立てて笹村の手につかまった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
雨催あまもよいの空濁江に映りて、堤下の杭に漣漪れんい寄するも、蘆荻ろてきの声静かなりし昔の様尋ぬるに由なく、渡番小屋わたしばんごやにペンキ塗の広告看板かゝりてはみの打ち払う風流も似合うべくもあらず。
半日ある記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
至急という事なので、朝の旅客機で旭川まで飛び、そこから青沼線の軽便鉄道に乗込のりこんだのが、七月はじめの雨催あめもよいの午後一時であった。
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
はる雨催あめもよおしのするあたたかな晩方ばんがたでありました。少年しょうねんは、つかれたあしきずりながら、あるふるびたまちなかにはいってきました。
海のかなた (新字新仮名) / 小川未明(著)
其夜そのよ雨催あめもよひそらが、地面ぢめんおなじ様ないろに見えた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)