“出張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でば72.1%
しゆつちやう8.2%
でばり6.6%
でっぱ4.9%
しゅっちょう3.3%
いで1.6%
でっばり1.6%
でばる1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一番目の兄も、機嫌きげんの好い時は、わざわざ奥から玄関まで出張でばって来る。そうしてみんないっしょになって、益さんに調戯からかい始める。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
きゝ母子諸共おやこもろとも先番屋へ引上ひきあげ勘兵衞が後家の家主をよび段々だん/\掛合かけあひの上屆に及びしかば檢使けんし出張しゆつちやうにて勘兵衞後家ごけならびに太七が口書くちがき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「路相ひらき、中土より充実つかまつり候うへ、四方へ出張でばり候形勢に相成り、東西南北とも自在に救応出来、左右前後控制仕り候ほどの形勢」
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
貴下あなたこそ、さきへいらしってお待ち下さればうござんすのに、出張でっぱりにいらしって、しぶきつめたいではありませんか。」
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丁度ちょうどこの日は校長も出張しゅっちょうから帰って来て、学校に出ていました。黒板こくばんを見てわらっていました、それからまゆを売るのがんだら自分も行こうとうのでした。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「白山町の方面に十人ほど患者がございまして、先生のお出張いでを待ちおる次第。もはや患者と申しましてはその十人だけでございます」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
街に展いた窓の出張でっばりに置かれた洋紅色の花鉢を寝台の枕もとに持ってくると、夜の女はひとみの快楽のために
戦争のファンタジイ (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
打ても差止さしとめおかねば町法が立ざるなりとはげしき言葉に彌々いよ/\恐れ昨夜ゆうべは昨夜女郎にふられ今朝は今朝とて此災難斯までうんわるくなる者か夫に付てもきち野郎やらうは昨夜も一人持囃もてはやされ今朝も先へ拔て歸り仕合者しあはせものよとつぶやき/\自身番屋へ上りこみ檢使けんし出張でばる
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)