“いで”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イデ
語句割合
80.3%
8.5%
入来2.8%
在宅1.7%
0.6%
井手0.6%
伊手0.6%
0.6%
0.3%
井出0.3%
0.3%
出張0.3%
出遊0.3%
在室0.3%
在宿0.3%
在留0.3%
射手0.3%
0.3%
来臨0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
遊行0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明月記は千しやの書なれば七は六のあやまりとしても氷室をいでし六月の氷あしたまつべからず。けだし貢献こうけんの後氷室守ひむろもりが私にいだすもしるべからず。
「お互いに是は思い掛けない、縁と云うものは妙だ、国を出たのは昨年の秋で、貴方も国においでのないという事は人の噂で聞きました」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ようこそ、御入来いで下さいました。何はなくとも雪中の粗茶一服。さあ、どうぞ、これからおいでなされませ」
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
奥「さアお上り、丁度殿様もお在宅いでで、今御酒をあがってる、さア通りな、燈光あかりを出しても無駄だから手を取ろう、さア」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼方むこうから、誰方どなたかおいでなさりゃしませんか。貴女がお帰りだ、と知れましたら。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山吹やまぶき井手いでを流るる鉋屑かんなくず
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
陸中江刺えさし伊手いで村字阿原山
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「幾価だか。可い加減で可いでしょう。それから母上さんにもおいでなさいって」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
聴水忽ちまなこを細くし、「さてもうまくさや、うまくさや。何処いずくの誰がわがために、かかる馳走ちそうこしらへたる。いできて管待もてなしうけん」ト、みちなきくさむらを踏み分けつつ、香を知辺しるべ辿たどり往くに
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
這奴しゃついまだ黄金丸が牙にかからず、なほこの辺を徘徊はいかいして、かかる悪事を働けるや。いで一突きに突止めんと、気はあせれども怎麼にせん、われは車にけられたれば、心のままに働けず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
本町ほんまち大塚おおつかさん、鴇窪ときくぼ井出いでさん、その他の娘たちとともに、荒町あらまちからかよっていたのが小山喜代野さんでした。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
爲ぞやといはせも敢ず宅兵衞はいかれる聲を張上はりあげて汝等が此程このほどの致し方如何にも心根しんこんてつ殘念ざんねんなる故訴へ出たる所大岡樣の御仁心ごじんしんにて汝等が命つゝがなきことを得たれば我が恨みはなほ晴難はれがたいで我がやいば
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「白山町の方面に十人ほど患者がございまして、先生のお出張いでを待ちおる次第。もはや患者と申しましてはその十人だけでございます」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
つかはさるべきお約束やくそくとや、それまでのお留守居るすゐまた父樣とうさまをりふしのお出遊いでに、人任ひとまかせらずは御不自由ごふじいうすくなかるべく、何卒なにとぞ其處そこまはせて、白波しらなみ浦風うらかぜおもしろく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「兄者、お在室いでかな。」
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「おッ! まっ暗じゃアねえか。長庵さん、お在宿いでかえ」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
濱島君はまじまくん、して、其後そのゝちきみも、夫人おくさんも、引續ひきつゞいてネープルスかうにのみお在留いででしたか。いままたこの軍艦ぐんかん便乘びんじようして日本につぽんへお歸國かへりになるのは如何どういう次第しだいです。』とむねいて
木曽の須原すはらには、射手いでの弥陀堂というのがありました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ふと皆鶴みなづる姫にいでたちました乙女おとめの姿をながめたとき、私の心はまるで夢現になってしまったのでございます。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
温習さらいかけた奥の小座敷へ俊雄を引き入れまだ笑ったばかりの耳元へ旦那のお来臨いでと二十銭銀貨に忠義を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
の慈愛館へれておいでになりましたがネ、——貴嬢、私のせがれが生きてると丁度ちやうど篠田さんと同年のですよ、私、の方を見ると何時いつでも涙が出ましてネ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
はいって見ると、赤井は裸の体にボール紙の鎧をつけ、兜を被って、如何にも虎退治らしいいで立だった。竹藪が装置してあった。
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
真の極楽はそんなものでない事を暗にいったものです。親鸞上人しんらんしょうにんは「煩悩ぼんのうの林にいでて神通を現ずる」(遊煩悩林現神通ゆうぼんのうりんげんじんつう
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
十二月庚午かのえうまついたち、皇太子片岡に遊行いでます。時に飢ゑたるひと道のほとりせり。りて姓名かばねなを問ひたまふ。而してまをさず。皇太子飲食をしものを与へたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)