出張でっぱ)” の例文
貴下あなたこそ、さきへいらしってお待ち下さればうござんすのに、出張でっぱりにいらしって、しぶきつめたいではありませんか。」
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山石のかど出張でっぱっておりますから、頭を打破うちやぶって、落ちまするととても助かり様はございませんが、新吉は側にある石をごろ/\谷間たにあいへ転がしおとしました
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
怪訝けげんな様子で、チチと鳴き鳴き、其処そこらをのぞくが、その笠木のちょっとした出張でっぱりののどに、頭が附着くッついているのだから、どっちを覗いても、上からでは目に附かない。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)