“ひっぱ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引張84.5%
引剥10.7%
曳張3.6%
引外1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかもそのいただきが、すでに天秤棒をかつぎ、またはリヤカアを引張ひっぱってあるいている土地は、もうだんだんと多くなっているのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
と云いながら、無理無体に泥坊のかぶっていた頭巾を引剥ひっぱぐと、面目ないから下を向いて居りまする。
ぎいと一声長く曳張ひっぱるかと思えば、水車が樫の木を呼びかけたのであった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
おなまめだんぶつ、座敷牢だ、と火鉢の前にすくまって、下げ煙管ぎせるの投首が、ある時悪心増長して、鉄瓶を引外ひっぱずし、沸立にたった湯をながしへあけて、溝の湯気の消えぬ間に、笊蕎麦ざるそば一杯いちめた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)