“引外”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっぱず35.3%
ひきはず29.4%
ひきはづ17.6%
ひつぱづ5.9%
ひっぱ5.9%
ひッぱづ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「暗いから、はや、なおたまりましねえ。いかなこッても、勝手が分らねえけりゃ、店の洋燈でも引外ひっぱずしてござればいに。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明智は暗の中で紋三の腕を握って合図をすると、板ばりの一部に手をかけて音のしない様に引外ひきはずした。ポッカリと四角な穴が開いて、薄い光が差して来た。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
仕つり神田明神下にて小川町の五千石取の太田彦十郎樣に出會であひしまゝ互ひに徒士かちの者双方の名前を呼上行違ゆきちがひ候節嘉川家の供頭が御駕籠かご引外ひきはづ狼狽うろたへ廻るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
武士はひらりと體を引外ひつぱづらば目に物見せんずぞ彼禪杖にて片端よりばらり/\と討倒せば雲助共は大に驚きは恐ろしき入道かないのちあつての物種ものだねなり逃ろ/\と聲をかけあとをも見ずに逃出すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おなまめだんぶつ、座敷牢だ、と火鉢の前にすくまって、下げ煙管ぎせるの投首が、ある時悪心増長して、鉄瓶を引外ひっぱずし、沸立にたった湯をながしへあけて、溝の湯気の消えぬ間に、笊蕎麦ざるそば一杯いちめた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こほりをば引外ひッぱづして右手めて附入つけいりまする手練しゅれん切先きっさき、それを撥反はねかへすチッバルト。