“ひっぱず”の漢字の書き方と例文
語句割合
引外100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しずくの垂る処で一番綿帽子と向合おうという註文で、三日前からの申込を心得ておきながら、その間際に人の悪い紋床、畜生め、か何かで新道しんみち引外ひっぱずしたために、とうとうひげだらけで杯をしたとあって
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云って逃げにかゝる所へ如意で打ってかゝったからたまらんと存じまして、刄物で切ってかゝるのを、たんすわった坊さんだから少しも驚かず、刄物の光が眼の先へ見えたから引外ひっぱず
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
また山之助の突掛つきかける所を引外ひっぱずして釣瓶形つるべがたの煙草盆を投付け、続いて湯呑茶碗を打付ぶッつけ小さい土瓶を取って投げる所を、横合よこあいからお繼が、親の敵覚悟をしろと突掛けるのを身をかわして利腕きゝうでを打つと
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)