“癢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かゆ90.0%
がゆ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
体がかゆくて困るといわれてうちの代診の工夫で硫黄いおう風呂ふろを立てたこともあり、最上もがみ高湯の湯花を用いたことなどもあった。
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
顔のどの部分と言わずかゆい吹出ものがして、み、れあがり、そこから血が流れて来た。おさえがたく若々しい青春のうしおは身体中をけめぐった。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
目がむずがゆいようになると、本を閉じて外を見る。汽車の進行する向きが少し変って、風がけむりを横に吹きなびけるものと見えて、窓の外の闇を、火の子が彗星すいせいの尾のように背後へ飛んでいる。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)