“かほつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カホツキ
語句割合
顏色18.9%
顔色16.2%
容貌13.5%
顏付10.8%
顔付10.8%
表情8.1%
顔附5.4%
相貌2.7%
面貌2.7%
顏構2.7%
顏附2.7%
顔容2.7%
顔面2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かたり取たる段相違なきや此儀は證據人の久八の前にあり如何々々いかに/\糺問たゞしありしに長庵は仰天ぎやうてんせし顏色かほつきして是は/\又しても御奉行樣の御難題なんだいばかり私し曾て伊勢屋千太郎などと云名前も知らずましてや五十兩の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
如何かして虚飾みえで無しに骨を折つて貰ひたい、仕事にあぶらを乗せて貰ひたいと、諭せば頭は下げながら横向いて鼻で笑はれ、叱れば口に謝罪られて顔色かほつきに怒られ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
みんほかものまつただまつて、きはめて不快ふくわい容貌かほつきをしてゐるにもかゝはらず、女王樣ぢよわうさまなにからなにまで一人ひとり饒舌しやべつてられました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
いつになく元のいい、明るい顏付かほつきつとめ先からかへつて※たM会社員くわいしやゐんの青木さんは、山ののあるしづかな裏通うらとほりにある我家わがやの門口をはひると
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
ヱヴェレストくらゐがなんだといふ顔付かほつきで、みんな馬鹿ばかにしたやうにつばをやたらにくのだつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
そして小説家も音楽家と同じやうに、余りいゝ月日のもとには生れ合はさなかつたものだなといつたやうな表情かほつきをした。
十人ばかりの子供達のなかには、まだこの間、佐渡ヶ島から越して来たばかりの、色の黒いぬけめのない顔附かほつきの子がゐた。みんなはその子を囲んで佐渡ヶ島の話をきいてゐた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
車夫や物売りの相貌かほつきも非常に柔和であつて、東京中を横行する彼の恐しい工夫や職工や土方のやうなものは至つてすくない。
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
さて犬族一統の中で、此「ドール」君の風丰ふうぼうを最も能く伝へてゐるは我々日本犬だよ。耳から尻尾の具合、面貌かほつきまでが頗るておる。殊に勇武絶倫、猛獣を物ともせざる勇敢の気象が丸出しである。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
ぼく諸君しよくんこの不可思議ふかしぎなる大宇宙だいうちうをも統御とうぎよしてるやうな顏構かほつきをしてるのをると冷笑れいせうしたくなるぼく諸君しよくんいますこしく眞面目まじめに、謙遜けんそんに、嚴肅げんしゆくに、この人生じんせいこの天地てんち問題もんだいもらひたいのである。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
さすがにかくしきれもせずに、をつとがてれくさ顏附かほつきでその壁掛かべかけつつみをほどくと、あんでうつま非難ひなんけながらさうつた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
うち見るところ七八歳ななつやつから十五六じふごろく歳までの頑是ない稚児の時代から既に物心ついた少年期の成人しきつた顔容かほつきの奴まで、それがたつた一人の生長史をまざまざと見せつけられるかと思はれるまで
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いつもかう御元気ごげんきが無くて、おむづかしいお顔面かほつきばかりなすつてゐらつしやるのは、どう云ふものかしらんと、陰ながら御心配申してをるので御座いますが
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)