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顏付
清を
呼んで、
膳を
出せと
命ずると、
清は
困つた
顏付をして、まだ
何の
用意も
出來てゐないと
答へた。
成程晩食には
少し
間があつた。
いつになく元
氕のいい、明るい
顏付で
勤め先から
帰つて※たM
会社員の青木さんは、山の
手のある
靜かな
裏通りにある
我家の門口をはひると
温泉宿の
欄干に
倚つて
外を
眺めて
居る
人は
皆な
泣き
出しさうな
顏付をして
居る、
軒先で
小供を
負て
居る
娘は
病人のやうで
背の
小供はめそ/\と
泣いて
居る。