顔立かほだち)” の例文
旧字:顏立
帽子を脱いだ顔立かほだちは、さつきの印象よりもずつと穏やかでした。が、それも、こつちへ向けた眼が、快活に笑つてゐたからでせうか。
けむり(ラヂオ物語) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
加之それに顔立かほだちなり姿なり品の好いであツたから、よしや紫の色が洗ひざれてはげちよろけて來ても、さして貧乏びんぼんくさくならなかつた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
散銭ばらせんに色々文字替りがあるやうに、顔立かほだちけると女にも色々種類はあるが、大抵はみんな男に親切なものさ。
お房は顔立かほだちなら體格からだつきなら、ほとんど理想的りそうてきのモデルだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)