“頬笑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほほえ86.1%
ほほゑ5.6%
ほおえ2.8%
ほほえみ2.8%
ほゝゑみ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思いながら、彼は奇妙な頬笑ほほえましさと同時に、二人がひどく愛という言葉に拘泥こうでいしているのに、ちょっと意外なものをかんじていた。
赤い手帖 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
僕はふと彼女の鼻に蓄膿症のあることを感じ、何か頬笑ほほゑまずにはゐられなかつた。
歯車 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
お豊のかおに、いささかの頬笑ほおえみの影が浮ぶのであります。
菊枝は色白のふっくらしたからだつきで、いつも眼もとにあたたかい頬笑ほほえみをたたえている娘だった。二年まえから縁組の約束があったのを、父の悪評に耐えかねて、通胤は自分から破約した。
城を守る者 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
頬笑ほゝゑみしかめ顏もてんで違つてゐる。授け與へる其悦は少しの物吝も無く分配されるが、にほひが違ふ、色が違ふ。昔、君を恍惚たらしめたあの笑顏にまた逢はうなどと望み給ふな。
落葉 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)