えま)” の例文
気のつきた折は是非世間の面白可笑おかしいありさまを見るがよいと、万事親切に世話して、珠運がえまに恋人のすみし跡に移るを満足せしが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
郎女が、筆をおいて、にこやかなえまいを、まろ跪坐ついいる此人々の背におとしながら、のどかに併し、音もなく、山田の廬堂を立ち去った刹那、心づく者は一人もなかったのである。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「殿」と郷介はえましげに
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)