“死顔”のいろいろな読み方と例文
旧字:死顏
読み方割合
しにがお73.7%
しにがほ15.8%
しがお5.3%
しにかお5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恐らくは、死顔しにがおを隠す為の、犯人のさかしらであろう。だが、似ている。こんなにも実在の人物によく似た人形のあろう道理がない。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
死顔しにがほ」も「くろわらひも」なみだにとけて、カンテラのひかりのなかへぎらぎらときえていつた、舞台ぶたい桟敷さじき金色こんじきなみのなかにたヾよふた。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
いつも莞爾々々にこにこして、亡くなる前日までなわうたりせっせと働いて居ました。入棺前、別れに往って見ると、死顔しがおもにこやかに、生涯労働した手はふしくれ立って土まみれのまま合掌して居ました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
死顔しにかおは前にった時より昔の滝田くんに近いものだった。ぼくはそのことをおくさんにはなした。
滝田哲太郎君 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)