死顔しにがほ)” の例文
旧字:死顏
死顔しにがほ」も「くろわらひも」なみだにとけて、カンテラのひかりのなかへぎらぎらときえていつた、舞台ぶたい桟敷さじき金色こんじきなみのなかにたヾよふた。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
ふわ/\と其処そこなびく、湯気ゆげほそかどの、よこたゞよ消際きえぎはが、こんもりとやさしはなのこして、ぽつといて、衣絵きぬゑさんのまゆくちくちびる白歯しらは。……あゝあのときの、死顔しにがほが、まざ/\と、いまひざへ……
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あの凄い死顔しにがほを見るとこんな気も起る。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)