“科白”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せりふ76.8%
ぜりふ17.4%
かはく4.3%
セリフ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女の人数を聞いたりする客を胡散うさん臭いと見るのは当り前だ。け出しの刑事みたいだが、気のきいた風紀係はそんな科白せりふは吐かない。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
「ただわけもなく糺弾されて引っ込んでいるもんか。このとおりだ」の意味で、味わえば味わうほど不気味な、変に堂々たる捨て科白ぜりふである。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
しかし抽斎は俳優のを、観棚かんぽうから望み見てたのしむに過ぎない。枳園は自らその科白かはくを学んだ。科白を学んで足らず、遂に舞台に登って梆子つけを撃った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
すべては、神が発言したと考へられた呪言の中に、副演者の身ぶりが更に、科白セリフを発生させたのである。