挙動しぐさ)” の例文
旧字:擧動
その轟九蔵との古い関係についても固くなって首を振るばかり……しかし現場げんじょうの説明から、殺す挙動しぐさまで遣って見せたが、一分一厘違わなかったね。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
挙動しぐさ唐突だしぬけなその上に、またちらりと見た、緋鹿子ひがのこ筒袖つつッぽの細いへりが、無い方の腕の切口に、べとりと血がにじんだ時のさま目前めのまえに浮べて、ぎょっとした。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なぜか、その人をのろったような挙動しぐさが、無体にしゃくに障ったろう。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)