なさ)” の例文
旧字:
其不義惨酷、往古ノ夷狄ト雖ドモなさザル所ニテ、あに文明ノ世ニ出テ人ノ上ニ立ツ者ノ挙動ナランヤ。
これ邪智じやちふかきゆゑ也。あに狐のみならんや、人も又これたり。邪智じやちあるものは悪㕝あくじとはしりながらかくなさば人はしるまじとおのれ邪智じやちをたのみ、つひには身をほろぼすにいたる。
一のたゞしからざること生ずるによりて、社会は必らず之に応ずる何事かをなさざるべからず。
復讐・戦争・自殺 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ずいと身を進て、馬鹿を云へ十兵衞、余り道理が分らな過ぎる、上人様の御諭はきさま一人に聴けといふてなされたではない我が耳にも入れられたは、汝の腹でも聞たらば我の胸で受取つた
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「何をなさるのです」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
讒謗ざんばう罵詈ばりを極めたるものに対しては、例令たとひ如何なる名説なりとも、又如何なる毒説なりとも、之に対して何等の答弁をもなさざるべし、余は批評を好むものなり、争ふことを好むものなり
人生の意義 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)