“なさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
77.2%
6.5%
3.3%
3.3%
3.3%
被成2.2%
1.1%
1.1%
名佐1.1%
完全1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大人おとな大人おとなしかりとばされるというのは、なさけないことだろうと、人力曳じんりきひきの海蔵かいぞうさんは、利助りすけさんの気持きもちをくんでやりました。
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
これ邪智じやちふかきゆゑ也。あに狐のみならんや、人も又これたり。邪智じやちあるものは悪㕝あくじとはしりながらかくなさば人はしるまじとおのれ邪智じやちをたのみ、つひには身をほろぼすにいたる。
多分いらッしゃるだろうと思ッて居ました何でもバチグノールの老人を殺した藻西とか云う罪人にお逢いなさるのでしょうね目
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
ファラデーは非常になさけ深い人で、よく施しをした。どういう風に、またどの位したのか、さすがに筆まめな彼れもそればかりは書いて置かなかった。
ただすと、源三はじゅつなさそうに、かつは憐愍あわれみ宥恕ゆるしとをうようなかおをしてかすか点頭うなずいた。源三の腹の中はかくしきれなくなって、ここに至ってその継子根性ままここんじょう本相ほんしょうを現してしまった。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
芸妓げいぎくおしやくのから子供を多くお呼び被成なさるのがおすきだとさ。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
何も親戚のお有りあそばす事をお隠しになるには当らんぢや御座いませんか。あの方は時々さう云ふ水臭い事を一体なさるので御座いますよ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それは私のやうな者が余り参つてはお目障めざはりか知れませんけれど、外の事ではなし、お見舞に上るのでございますから、そんなになさらなくてもよろしいではございませんか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
たちいやしき渡世は致せども然樣な惡事は少しもなさず善か惡かは明日出て聞給きゝたまへと平氣の挨拶なれば勘兵衞是非ぜひなく受書うけがき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
まかしける妾々めかけてかけも同樣にて末代まつだいまでも家名のけがれ娘持身は殊更に婿むこむかへるか嫁にやるなさねば成ぬはうまれし日より知てを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
先年名佐なさ技師ぎし地質調査ちしつてうさの為め探検たんけんして之よりかへられし処とす、衆露宿ろしゆくを此にる、人夫十数人拮据勉励きつきよべんれい、大石をのぞきて磧中をり温泉塲二ヶしよつくる、泉石幾年のこけ汚穢をくわい甚しきを以て
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
折角築きあげられたものの形を完全なさないではないか、わたしの理想からいえば、貞奴の身体が晩年にだけせめて楽をしようとするのに同情しながらも、それを許したくなく思った。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)