“せゐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:セヰ
語句割合
所爲35.2%
34.1%
所為21.6%
5.7%
施為2.3%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
米原まいばら北陸線ほくりくせん分岐道ぶんきだうとて、喜多きたにはひとり思出おもひでおほい。が、けるとかぜつめたい。所爲せゐか、何爲いつもそゞろさむえきである。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
然し初めは、自分も激して居るせゐか、しかとは聞き取れなかつた。一人は小使の聲である。一人は? どうも前代未聞の聲の樣だ。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
三四郎は日英同盟の所為せゐかとも考へた。けれども日英同盟と大学の陸上運動会とはどう云ふ関係があるか、とんと見当が付かなかつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ぐにがうにして、いま、こんな家業かげふるやうにつたのも、小児こどもときから、ざうことが、にもこゝろにも身躰からだにもはなれなかつたせゐなんです。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
虚無を重んじ無為を尚ぶも畢竟この理に外ならず、施為せゐ多く思想豊かにして而して高遠なること能はざるは、寧ろの施為なく思想なくして、石火中の大頓悟を楽しむにかじとすらむ。
心機妙変を論ず (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
かれまへのやうに八きて、ちやのちすぐ書物しよもつたのしんでんでゐたが、ごろあたらしい書物しよもつへぬので、古本計ふるほんばかんでゐるせゐか、以前程いぜんほどには興味きようみかんぜぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)