“施為”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しい60.0%
せゐ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奥州武士という者は日本一のように強い者に思って居たせいもあろうが、其の半面には文雅で学問が有って民を撫する道を知っていたろう氏郷の施為しい
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
もし彼等に何かの積極的、思想的立場の明かなものがありさえすれば、それで従来の伝統に対して何等かの施為しいが可能になり、寺院も僧侶自身も更生の機会を得るのである。
洪川禅師のことども (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
身躰四肢必らずしも人間の運作を示すにあらず、別に人間大に施為せゐするところあり。ひそかに思ふ、終にさめざるもの真のか。終に寐せざるもの真の寐か。
富嶽の詩神を思ふ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
虚無を重んじ無為を尚ぶも畢竟この理に外ならず、施為せゐ多く思想豊かにして而して高遠なること能はざるは、寧ろの施為なく思想なくして、石火中の大頓悟を楽しむにかじとすらむ。
心機妙変を論ず (新字旧仮名) / 北村透谷(著)