施為しい)” の例文
奥州武士という者は日本一のように強い者に思って居たせいもあろうが、其の半面には文雅で学問が有って民を撫する道を知っていたろう氏郷の施為しい
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
もし彼等に何かの積極的、思想的立場の明かなものがありさえすれば、それで従来の伝統に対して何等かの施為しいが可能になり、寺院も僧侶自身も更生の機会を得るのである。
洪川禅師のことども (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
然りと雖もなおおもえらく、逸田叟いつでんそうの脚色はにして後わずかに奇なり、造物爺々やや施為しいは真にしてかつ更に奇なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
およ施為しい命令謀図言義を論ぜず、其の人情に遠きことはなはだしきものは、意は善なるも、理は正しきも、けいあたるも、けんは徹するも、必らず弊にし凶を招くものなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
されども人智はかぎり有り、天意は測り難し、あにはからんや、太祖が熟慮遠謀して施為しいせるところの者は、すなわち是れ孝陵こうりょうの土いまだ乾かずして、北平ほくへいちり既に起り、矢石しせき京城けいじょう雨注うちゅうして
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)