“寖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やゝ66.7%
やや33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こは實に今の批評家の弊をむる論なり。唯夫れ弊を撓むる論なり。かるが故にやゝ偏なるにはあらずやとおもはるゝふしなきにあらず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
友の眠に就きし後、われは猶やゝ久しく出窓に坐して、かたを眺め居たり。こゝよりはたゞに廣こうぢの隈々くま/″\迄見ゆるのみならず、かのヱズヰオの山さへ眞向まむきに見えたり。
多年古書を校勘して寝食を忘れていた抽斎も、ここに至ってやや風潮の化誘かゆうする所となった。それには当時産蓐さんじょくにいた女丈夫じょじょうふ五百いお啓沃けいよくあずかって力があったであろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)