やゝ)” の例文
こは實に今の批評家の弊をむる論なり。唯夫れ弊を撓むる論なり。かるが故にやゝ偏なるにはあらずやとおもはるゝふしなきにあらず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
友の眠に就きし後、われは猶やゝ久しく出窓に坐して、かたを眺め居たり。こゝよりはたゞに廣こうぢの隈々くま/″\迄見ゆるのみならず、かのヱズヰオの山さへ眞向まむきに見えたり。