“啓沃”の読み方と例文
読み方割合
けいよく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多年古書を校勘して寝食を忘れていた抽斎も、ここに至ってやや風潮の化誘かゆうする所となった。それには当時産蓐さんじょくにいた女丈夫じょじょうふ五百いお啓沃けいよくあずかって力があったであろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「はたまた拙者妻こと、京より離別つかまつり縁者方へ返し申候。伜、娘儀いかように罷成まかりなり候ともそれまでの事に候」といい、さらに平常ひごろ方外の友として、その啓沃けいよくを受けた良雪に対しては
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
五年十二月には南部なんぶ家と共に永く東西蝦夷地を警衛することを命ぜられて、十万石に進み、じゅ四位に叙せられた。この津軽家の政務発展の時に当って、允成が啓沃けいよくの功も少くなかったらしい。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)