)” の例文
新字:
言葉ことばやさしく愛兒あいじ房々ふさ/″\せる頭髮かみのけたまのやうなるほゝをすりせて、餘念よねんもなく物語ものがたる、これが夫人ふじんめには、唯一ゆいいつなぐさみであらう。
ハイ、御覽ごらんとほり、むらではおほきな建物たてものです。しかしこのおてら村中むらぢう人達ひとたちめにあるのです。わたしはこゝに御奉公ごほうこうしてるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
責任せきにんといふことおもききたいのもこれがめ、依頼心いらいしんおほいのもこれめ、また意志いし強固きやうこでないといふのもこれめであらうとおもひます。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
外國市場ぐわいこくしぢやうおい他國品たこくひん競爭きやうさう位置ゐちにある場合ばあひ爲替相場かはせさうば下落げらくめに日本品にほんひん競爭きやうさうつておほれることは時々とき/″\經驗けいけんしたところである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
よつせいいへせり。の・老子らうしまなものすなは儒學じゆがくしりぞけ、儒學じゆがくまた老子らうししりぞく。『みちおなじからざれば、あひめにはからず』とは、あにこれ
本當ほんたうかんがへてれば、一寸ちよつとした機會チヤンス、また一秒間びやうかんときめに、未來みらいのどんな運命うんめいないともかぎらないのだ。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
姻戚みよりといつてもおしなめにはたなくてはらぬといふものはないので勘次かんじはおつぎとともむしろまくつて、其處そこたらひゑておしな死體したいきよめてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この作の表現形式へうげんけいしき構圖こうづの不統一な事をげて、作のテエマの效果エフエクトうすいと云ひ、私は作の構圖こうづ形式けいしきに對する缺點けつてんおほふ丈けに、作の内容がふかめに
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
私達はどんなにそのめにもだえたでせう!その頃の風潮ふうてうからは、たゞ破壞はくわいをのみ會得ゑとくして、建設けんせつについては一部いちぶ一厘いちりんだにもまなぶことが出來できなかつたのです。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
まはりしてあいちやんがほかはうあらはれたときに、いぬころはモ一えだ目蒐めがけてびかゝり、それにつかまらうとしてあまいそいだめ、あやまつて筋斗返とんぼがへりをちました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
が、かほおぼえず、をしむらくはかなかつたのは、ちゝのなくなつために血迷ちまよつたばかりでない。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
くちでは意志ゐし自由じゆうだとか、個人こじん權威けんゐだとか立派りつぱなことは云ツてゐるものゝ、生活せいくわつめにはこゝろにもない業務ぎやうむを取ツたり、げなくても可い頭も下げなければならない。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ついでだからうかゞひたいが、台州たいしうにはひにつてめになるやうな、えらいひとはをられませんかな。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
れがめに大邊たいへん危險きけんるとのことですが、わたくし田舍いなかりまする時分じぶんこれれについ實見じつけんしたことりますから、れをばまうようぞんじます、れは二さいばかりの子供こども
まくらしたや、寐臺ねだい何處どこかに、なにかをそツとかくしてく、れはぬすまれるとか、うばはれるとか、氣遣きづかひめではなくひとられるのがはづかしいのでさうしてかくしてものがある。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
玄竹げんちく町醫まちいであるけれども、つと京都きやうとはうまはして、嵯峨御所さがごしよ御抱おかゝへの資格しかくり、醫道修業いだうしゆげふめにつかはすといふ書付かきつけに、御所ごしよいんわつたのをつてゐるから
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
もううなつてると、るべきかねらうと最初さいしよかんがへもなくなるし、またそれがめに葉書代はがきだいつひやすのはそんだといふやうかんがへもなし、是非ぜひともなければならない日課につくわとして
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
ひろ園生そのふめに四季しきいろをたゝかはし、みやびやかなる居間ゐまめに起居きゝよ自由じゆうあり、かぜのきばの風鈴ふうりんつゆのしたゝる釣忍艸つりしのぶ、いづれをかしからぬもきを、なにをくるしんでか
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
考古學こうこがくのおはなしをするめには、どうしても實物じつぶつをおせするか、せめて寫眞しやしんをおにかけなくてはよくわかりかねます。それで、このほんにもわりあひにたくさんれてきました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
しかし、いまつたとほり、どういふ書物しよもつつたところが、たれでもれをみさへすれば、かならめになるといふ書物しよもつは、出版書肆しゆつぱんしよし廣告以外くわうこくいぐわい存在そんざいするはずはないのだから、はなはたよりのないものである。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その證據しようこにはかつこひめにくるしもだえたひとも、ときつて、普通ふつうひととなるときは、何故なにゆゑ彼時あのとき自分じぶんこひめにくまで苦悶くもんしたかを、自分じぶんうたがうものである。すなはかれこひちかられてないからである。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
左樣さよう不肖ふつゝかながら、この櫻木さくらぎ畢世ひつせいちからつくして、わが帝國海軍ていこくかいぐんめに、前代未聞ぜんだいみもんある有力いうりよくなる軍器ぐんき製造せいぞう着手ちやくしゆしてるのです。
解禁後かいきんご國民こくみん覺悟かくごついひろ國民こくみん理解りかいくことは將來しようらい金本位制きんほんゐせい維持ゐぢもつと必要ひつえう事項じかうかんがふるところである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
そしてまち自分じぶんなんめに、いつともれずこんなあしになつたのだらうか、といふことかんがへてると、いつのにかなみだうかんでてならなかつた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
劇烈げきれつ病苦びやうくめにそのちからない死體したいはげつそりとひどやつれやうをしてた。卯平うへいたゞぽつさりとしてそれをた。死體したいまたきたな夜具やぐよこたへられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
(三六)かうきよき、(三七)かたちそむいきほひきんずれば、すなはおのづかめにけんのみいまりやうてう相攻あひせむ。輕兵けいへい鋭卒えいそつかならそとき、(三八)老弱らうじやくうちつかれん。
ときに、長野泊ながのどまりの翌日よくじつ上野うへのへついて、つれとは本郷ほんがうわかれて、わたし牛込うしごめ先生せんせい玄關げんくわんかへつた。其年そのとしちゝをなくしために、多日しばらく横寺町よこでらまち玄關げんくわんはなれてたのであつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
最初さいしよ問題もんだいは、ふまでもなくうしてふたゝびそれを乾燥かはかさうかとふことで、そのみンなで相談會さうだんくわいひらきました、しばらくしてあいちやんは、まるまへからみんなをつてでもたやうに
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
こぼれるほどにつたきやく行商ぎやうしやう町人ちやうにんがへりの百姓ひやくしやう乳呑兒ちのみごかゝへた町家ちやうか女房にようばうをさなおとうといた町娘まちむすめなぞで、一かゝつたふねが、おほきな武士ぶしめに後戻あともどりさせられたのを
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
生徒せいとめに時間ときおくつてらるゝのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
一時いちじやまひめに待命中たいめいちういたその大佐たいさが、いまかへつ健康すこやかに、このあたらしき軍艦ぐんかん」の廻航中くわいかうちうとか——さては、とわたくしたちまおもあたつたのでわる。
爲替相場かはせさうば騰貴とうきにもかゝはらず糸價しかかへつ騰貴とうき賣行うれゆきまた良好りやうかうなりしに米國證劵市場べいこくしようけんしぢやう不安定ふあんてい糸價しか下落げらくしたるは我國わがくに生糸貿易きいとぼうえき非常ひじやう遺憾ゐかんとするところである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
きみこれきてこれけんとしていはく、「かうなるかな、ははめのゆゑ刖罪げつざいをかせり」と。きみ果園くわゑんあそぶ。彌子びしももくらうてあまし。((彌子))つくさずしてきみたてまつる。
しなはそれからふくれた巾着きんちやくめにねあげられた蒲團ふとんはしおさへた。それからまたよこになつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
まちは、そのときそのあしめに未來みらいがどうなるかともかんがへなかつた。自分じぶんがそのあしめになかにどんな心持こゝろもちきなければならないかと、いふことかんがへなかつた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
鮑叔はうしゆくわれもつたんさず、まづしきをればなりわれかつ鮑叔はうしゆくめにことはかり、しかうしてさら窮困きうこんす。鮑叔はうしゆくわれもつさず、とき不利ふりるをればなり
三日みつかにしてのちへいろくす。病者びやうしやみなかんことをもとめ、あらそふるつて、でてこれめにたたかひおもむけり。しんこれき、めにり、えんこれき、みづわたつてく。
穰苴じやうしよ區區くくとして小國せうこくめにるがごとき、なん司馬しば兵法へいはふ(三九)揖讓いふじやうおよぶにいとまあらんや。すで司馬しば兵法へいはふおほし、ゆゑもつろんぜず、穰苴じやうしよ列傳れつでんあらはす。
めに(七二)これふ。そつははこれいてこくす。ひといはく、『そつにして將軍しやうぐんみづか其疽そのしよふ。なんこくするをす』と。ははいはく、『しかるにあらず。往年わうねん呉公ごこう其父そのちちふ。 ...
つひかんためにして、しんめにせず、(一一六)ひとじやうなりいまわうもちひず、ひさしくとどめてこれかへさば、みづかうれひのこなり(一一七)過法くわはふもつこれちうするにかず
諫説かんぜいしてきみかほをかすにいたつては、所謂いはゆるすすみてはちうつくすをおもひ、退しりぞいてはあやまちおぎなふをおもものなるかな(七三)假令もし晏子あんしにしてらば、これめにむちるといへど忻慕きんぼするところなり。