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台州
翻長太息に堪へずして
曰、
台州有人と。古人が詩に心を用ふる、惨憺経営の跡想ふべし。
青々が句集
妻木の中に、「初夢や
赤なる
紐の結ぼほる」
なぜかと
云ふと、
閭は
台州の
主簿になつてゐたと
言ひ
傳へられてゐるのに、
新舊の
唐書に
傳が
見えない。
主簿と
云へば、
刺史とか
太守とか
云ふと
同じ
官である。
台州から
天台縣までは六十
里半程である。
日本の六
里半程である。ゆる/\
輿を
舁かせて
來たので、
縣から
役人の
迎へに
出たのに
逢つた
時、もう
午を
過ぎてゐた。