“此中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
このなか38.5%
このうち30.8%
このぢう15.4%
このじゅう7.7%
このちゆう7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
結構けつこうらしい、ことばかりおもひます、左樣さういふことおもふにつけて現在げんざいありさまがいやいやで、うかして此中このなかをのがれたい、此絆このきづなちたい
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此中このうちで酒井大和守忠嗣やまとのかみたゞつぐ預替あづけがへになつてゐた平山は、番人の便所に立つた留守に詰所つめしよの棚の刀箱かたなばこから脇差を取り出して自殺した。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
筋のなきわからずやを仰せいだされ、足もとから鳥の立つやうにお急きたてなさるには大閉口に候、此中このぢうより頻に貴君樣を御手もとへお呼び寄せなさり度、一日も早く家督相續あそばさせ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そりゃあ思いもつかねえ濡衣ぬれぎぬだ。なるほど友達のつきあいで、列び茶屋の不二屋へ此中このじゅうちょいちょい遊びに行ったこともあるが、なにも乙にからんだことを言われるような覚えはねえ。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「庄兵衛も店を出し油かみなどうり候。妻をむかへ子も出来申候。此中このちゆうも逢候へば辞安様はいかがと申ゐ候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)