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建
>
た
ふりがな文庫
“
建
(
た
)” の例文
あれでございますか、
文部省
(
もんぶせう
)
が
建
(
た
)
ちましたの、
空気
(
くうき
)
の
好
(
い
)
い
処
(
ところ
)
でなければならんと
仰
(
おつ
)
しやいまして、
森大臣
(
もりだいじん
)
さまが
入
(
い
)
らツしやいまして。
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
村
(
むら
)
の
人
(
ひと
)
は、べつに、たたるものもないが、おばあさんが
死
(
し
)
んだけれど、だれも、
墓
(
はか
)
を
建
(
た
)
ててやるものがないということを
告
(
つ
)
げました。
おばあさんと黒ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
日本
(
につぽん
)
にもよし
小
(
ちひ
)
さくとも、こゝかしこに
考古學
(
こうこがく
)
の
博物館
(
はくぶつかん
)
が
建
(
た
)
てられてあつたら、このドイツの
少年
(
しようねん
)
のように
熱心
(
ねつしん
)
な
子供
(
こども
)
が
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
て
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「おっと、
御念
(
ごねん
)
には
及
(
およ
)
ばねえ。お
上
(
かみ
)
が
許
(
ゆる
)
しておくんなさりゃァ、
棒鼻
(
ぼうはな
)
へ、
笠森
(
かさもり
)
おせん
御用駕籠
(
ごようかご
)
とでも、
札
(
ふだ
)
を
建
(
た
)
てて
行
(
ゆ
)
きてえくらいだ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
いよいよ野原がおしまいになって、わたしたちは
果
(
は
)
てしのない長い町の中にはいった。
両側
(
りょうがわ
)
には見わたすかぎり家が
建
(
た
)
てこんでいた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
▼ もっと見る
そして
間
(
ま
)
もなく、
私
(
わたくし
)
の
住宅
(
すまい
)
として、
海
(
うみ
)
から二三
丁
(
ちょう
)
引込
(
ひっこ
)
んだ、
小高
(
こだか
)
い
丘
(
おか
)
に、
土塀
(
どべい
)
をめぐらした、ささやかな
隠宅
(
いんたく
)
を
建
(
た
)
ててくださいました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
地震
(
ぢしん
)
の
場合
(
ばあひ
)
に
崖下
(
がいか
)
の
危險
(
きけん
)
なことはいふまでもない。
横須賀停車場
(
よこすかていしやば
)
の
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
つたものは、
其處
(
そこ
)
の
崖下
(
がけした
)
に
石地藏
(
いしじぞう
)
の
建
(
た
)
てるを
氣
(
き
)
づくであらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
大佐閣下
(
たいさかつか
)
、
鐵車
(
てつしや
)
も
見事
(
みごと
)
に
出來
(
でき
)
ましたれば、
善
(
ぜん
)
は
急
(
いそ
)
げで
今
(
いま
)
から
直
(
す
)
ぐと
紀念塔
(
きねんたふ
)
を
建
(
た
)
てに
出發
(
しゆつぱつ
)
しては
如何
(
どう
)
でせう、すると
氣
(
き
)
も
晴々
(
はれ/″\
)
しますから。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
暴力で一時国を
建
(
た
)
てることもできるし、国を
亡
(
ほろ
)
ぼすこともできる。産業で国を
建
(
た
)
てることもできるし、産業で国が
廃頽
(
はいたい
)
することもある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
その品物の用途に就いて私が訊ねると、答へるには、近頃ゲィツヘッドの附近に
建
(
た
)
つた新しい教會の祭壇に掛けるものだと云つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
下谷
(
したや
)
團子坂
(
だんござか
)
の
出店
(
でみせ
)
なり。
夏
(
なつ
)
は
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
に
柱
(
はしら
)
を
建
(
た
)
て、
席
(
むしろ
)
を
敷
(
し
)
きて
客
(
きやく
)
を
招
(
せう
)
ず。
時々
(
とき/″\
)
夕立
(
ゆふだち
)
に
蕎麥
(
そば
)
を
攫
(
さら
)
はる、とおまけを
謂
(
い
)
はねば
不思議
(
ふしぎ
)
にならず。
神楽坂七不思議
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
達二のうちは、いつか野原のまん中に
建
(
た
)
っています。
急
(
いそ
)
いで
籠
(
かご
)
を
開
(
あ
)
けて、小鳥を、そっとつかみました。そして引っ
返
(
かえ
)
そうとしましたら
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
是
(
これ
)
は
近頃
(
ちかごろ
)
になつて
建
(
た
)
て増した西洋作りで、内部の装飾其他の大部分は、代助の意匠に
本
(
もと
)
づいて、専門家へ注文して出来上つたものである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そしてとうとう、彼等の小さな家の
建
(
た
)
っている小高い丘のふもとを、二人の旅人が歩いてこちらへやって来るのが見えました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
鳥屋
(
とや
)
は
小鳥
(
ことり
)
を
捕
(
と
)
るために
造
(
つく
)
つてある
小屋
(
こや
)
のことです。
何方
(
どつち
)
を
向
(
む
)
いても
山
(
やま
)
ばかりのやうなところに、その
小屋
(
こや
)
が
建
(
た
)
てゝあります。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
これは
結婚
(
けつこん
)
に
先立
(
さきだ
)
つて、
新
(
あたら
)
しい
家
(
いへ
)
を
建
(
た
)
てる、その
新築
(
しんちく
)
の
室
(
むろ
)
の
讃
(
ほ
)
め
言葉
(
ことば
)
で、
同時
(
どうじ
)
に、
新婚者
(
しんこんしや
)
の
幸福
(
こうふく
)
を
祈
(
いの
)
る
意味
(
いみ
)
の
言葉
(
ことば
)
なのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
それは、森をうしろに、海を前にして
建
(
た
)
てられていました。壁は赤く
塗
(
ぬ
)
ってあり、
屋根
(
やね
)
はキリのように、とがっていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
まあ
惜
(
を
)
しいといへば
紙
(
かみ
)
一
枚
(
まい
)
でも
何
(
なん
)
だが、これ、
家
(
うち
)
は
直
(
す
)
ぐにも
建
(
た
)
てれば
建
(
た
)
つんだが、
樹
(
き
)
が
惜
(
を
)
しいことをしたつて
云
(
ゆ
)
つてるのさ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そして、
躑躅
(
つつじ
)
ヶ
崎
(
さき
)
の
建
(
た
)
ちならぶ
殿楼長屋
(
でんろうながや
)
のいらかの
波
(
なみ
)
へ、バラバラバラバラまッくろな
落葉
(
おちば
)
のかげが
雹
(
ひょう
)
のように
降
(
ふ
)
ってくる!
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人類の
住居
(
ぢうきよ
)
には
樣々
(
さま/″\
)
の種類有るものにて、
我々
(
われ/\
)
日本人
(
にほんじん
)
は現今地盤上に
建
(
た
)
てたる家にのみ
住
(
すま
)
へど、古今を通じて
何人種
(
なにじんしゆ
)
も同樣と云ふ譯にはあらず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
摂津
(
せっつ
)
の
大阪
(
おおさか
)
にある
四天王寺
(
してんのうじ
)
、
大和
(
やまと
)
の
奈良
(
なら
)
に
近
(
ちか
)
い
法隆寺
(
ほうりゅうじ
)
などは、みな
太子
(
たいし
)
のお
建
(
た
)
てになった
古
(
ふる
)
い
古
(
ふる
)
いお
寺
(
てら
)
でございます。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
以上
(
いじやう
)
は
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
の
由來
(
ゆらい
)
で
御座
(
ござ
)
います。けれども
果
(
はた
)
して
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
の
志
(
こゝろざし
)
は
學校
(
がくかう
)
を
建
(
た
)
てたばかりで、
成就
(
じやうじゆ
)
しましたらうか。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
路
(
みち
)
は白くぼうとなっていた。右側の
畑地
(
はたち
)
の中に
斑
(
まばら
)
に
建
(
た
)
った農家は寝しずまって、ちょっとした明りも見えなかった。
雀が森の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
山
(
やま
)
を
切
(
き
)
り
崩
(
くづ
)
して、それに
引添
(
ひきそ
)
ふやうに
建
(
た
)
てられたこの
家
(
いへ
)
の二
階
(
かい
)
からは、
丁度
(
ちやうど
)
迫
(
せま
)
らぬ
程度
(
ていど
)
にその
斜面
(
しやめん
)
と
空
(
そら
)
の一
部
(
ぶ
)
とが、
仰臥
(
ぎやうぐわ
)
してゐる
私
(
わたし
)
の
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
つて
來
(
く
)
る。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「うむ、そりやさうだとも。大井だの目
黒
(
ぐろ
)
だの。
僕
(
ぼく
)
すきだな。あすこら
辺
(
へん
)
のちよつと
高
(
たか
)
みに、バンガロオ
風
(
ふう
)
の
家
(
うち
)
でも
建
(
た
)
てられたら、どんなにいいか
知
(
し
)
ら?」
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
いつしかこれが
發達
(
はつたつ
)
して、
柱
(
はしら
)
を
建
(
た
)
てゝその
上
(
うへ
)
に三
角
(
かく
)
のバラツクを
載
(
の
)
せたのが
今日
(
こんにち
)
の
普通民家
(
ふつうみんか
)
の
原型
(
げんけい
)
である。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
新舊二つの
聖經標
(
みふみしるし
)
を
建
(
た
)
つ、この標こそ我にこれを
指示
(
さししめ
)
すなれ、神が友となしたまへる魂につき 八八—九〇
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
これがオノゴロ島です。その島にお
降
(
くだ
)
りになつて、大きな柱を立て、大きな
御殿
(
ごてん
)
をお
建
(
た
)
てになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
此処から見ると㓐別は一目だ。関翁は此坂の上に
小祠
(
しょうし
)
を
建
(
た
)
てゝ
斃死
(
へいし
)
した牛馬の
霊
(
れい
)
を
祭
(
まつ
)
るつもりで居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
踏切
(
ふみき
)
りの
近
(
ちか
)
くには、いづれも
見
(
み
)
すぼらしい
藁屋根
(
わらやね
)
や
瓦屋根
(
かはらやね
)
がごみごみと
狹苦
(
せまくる
)
しく
建
(
た
)
てこんで、
踏切
(
ふみき
)
り
番
(
ばん
)
が
振
(
ふ
)
るのであらう、
唯
(
ただ
)
一
旒
(
りう
)
のうす
白
(
しろ
)
い
旗
(
はた
)
が
懶
(
ものう
)
げに
暮色
(
ぼしよく
)
を
搖
(
ゆす
)
つてゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
狐
(
きつね
)
と親しくなりて家を富ます術を得んと思い立ち、まず庭の中に
稲荷
(
いなり
)
の
祠
(
ほこら
)
を
建
(
た
)
て、自身京に
上
(
のぼ
)
りて正一位の神階を
請
(
う
)
けて帰り、それよりは日々一枚の
油揚
(
あぶらげ
)
を欠かすことなく
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
カピ長
女
(
むすめ
)
と
並
(
なら
)
べてロミオどのゝ
黄金
(
こがね
)
の
像
(
ざう
)
をも
建
(
た
)
て
申
(
まう
)
そう、
互
(
たが
)
ひの
不和
(
ふわ
)
の
憫然
(
ふびん
)
な
犧牲
(
いけにえ
)
!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
周囲形
(
めぐらしかこむかたち
)
は川の
便利
(
べんり
)
にしたがふ。
船
(
ふね
)
の
通路
(
つうろ
)
はこれを
除
(
のぞ
)
きて
障
(
さは
)
りをなさず、又
通船
(
つうせん
)
の
路印
(
みちしるし
)
を
建
(
た
)
て
夜
(
よる
)
の
為
(
ため
)
とす。さてこれにつゞといふ物を
簀下
(
すのした
)
へならべ、
鮏
(
さけ
)
の入るべきやうにくゝしおく也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
小夜の中山に久圓寺といふ寺が
建
(
た
)
てられて、そこに
観世音
(
かんぜおん
)
を
祀
(
まつ
)
つたのは
彼
(
か
)
の
夜啼石
(
よなきいし
)
以前のことで、夜啼石の伝説から
子育観音
(
こそだてかんのん
)
の名が
流布
(
るふ
)
するやうになつたのではあるまいかと思はれる。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それなら、
人間
(
にんげん
)
の
腸
(
ちょう
)
チブスが
鐘
(
かね
)
にうつるということもあるはずだし、
人間
(
にんげん
)
のジフテリヤが
鐘
(
かね
)
にうつるということもあるはずである。それじゃ
鐘
(
かね
)
の
病院
(
びょういん
)
も
建
(
た
)
たなければならないことになる。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
五年生の教室は川っぷちに新らしく
建
(
た
)
った校舎のとっつきであった。川にむかった窓からのぞくと、
衽
(
おくみ
)
のような形の、せまい三角地をはさんで、高い
石垣
(
いしがき
)
は
川床
(
かわどこ
)
まで直角に築かれていた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
空氣
(
くうき
)
も
流通
(
りうつう
)
しないほど、ピシヤリと
障子
(
せうじ
)
を
建
(
た
)
てゝ
蒸
(
む
)
されてゐる、
息
(
いき
)
がつまる。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
今は
建
(
た
)
てつけの悪い障子がびっしゃりと
閉
(
しま
)
って、あたりがしんとしていた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
建
(
た
)
て混んだ家並で空はひどく狹められて居りますが、一方から明神樣の森が覗いて、何處からか
飼
(
か
)
ひ
鶯
(
うぐひす
)
の聲も聞えてくると言つた長閑さ、八五郎の哲學を空耳に聽いて、うつら/\とやるには
銭形平次捕物控:246 万両分限
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
夫
(
それ
)
から
下
(
した
)
の
方
(
はう
)
へかけて、カリフォルニヤ
街
(
がい
)
の
坂道
(
さかみち
)
を、
断間
(
たえま
)
なく
鋼索鉄道
(
ケーブルカー
)
の
往来
(
わうらい
)
するのが
見
(
み
)
える。
地震
(
ぢしん
)
の
時
(
とき
)
に
焼
(
や
)
けたのが
彼処
(
あすこ
)
、
近頃
(
ちかごろ
)
建
(
た
)
てかけた
市庁
(
しちやう
)
は
彼
(
あれ
)
と、
甲板
(
かんぱん
)
の
上
(
うへ
)
の
評定
(
ひやうぢやう
)
とり/″\
頗
(
すこぶ
)
る
喧
(
やかま
)
しい。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
公園は奈良式が一番
善
(
よ
)
いやうだ。近頃ちよい/\公園に銅像などを建てるが、あんな人工的なものを
細々
(
こま/″\
)
建
(
た
)
て
列
(
なら
)
べるよりも、いろんな樹木を植ゑて森林の感じでも出すやうに心掛けたいものだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
此の意味で周三は、一家内から
相應
(
さうおう
)
に
手厚
(
てあつ
)
い
保護
(
ほご
)
を受けることになツた。繪を研究する爲には、
邸
(
てい
)
内に、立派な
獨立
(
どくりつ
)
の畫室も
建
(
た
)
てゝ貰ツた。そして他から見ると、
言分
(
いひぶん
)
の無い幸な
若様
(
わかさま
)
になツてゐた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
これに反して洞院左膳は、お側に
侍
(
はべ
)
ってはお太鼓を叩き、美しゅうござるの
艶
(
あでや
)
かでござるのと鳰鳥殿ばかりを
褒
(
ほ
)
めているので、今日も拝領、昨日も拝領、拝領の太刀や絹巻物で
庫
(
くら
)
が
建
(
た
)
たるという全盛。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
さうだ、しかしいくら高い山へ
建
(
た
)
てても雲が
多
(
おほ
)
いとこぢや
駄
(
だ
)
目だ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
手
(
て
)
はじめに
引
(
ひ
)
き
入
(
い
)
れる
工夫
(
くふう
)
算段
(
さんだん
)
はじいて
見
(
み
)
ねば
知
(
し
)
れぬものゝ
割
(
わ
)
りにも
合
(
あ
)
はぬ
品
(
しな
)
いくら
冠
(
かぶ
)
せて
上穗
(
うはほ
)
は
自己
(
おのれ
)
が
内懷中
(
うちぶところ
)
ぬく/\とせし
絹布
(
けんぷ
)
ぞろひは
誰
(
た
)
れ
故
(
ゆゑ
)
に
着
(
き
)
し
物
(
もの
)
とも
思
(
おも
)
はずお
庇護
(
かげ
)
に
建
(
た
)
ちましたと
空
(
そら
)
拜
(
をが
)
みせし
新築
(
しんちく
)
の
二階造
(
にかいづく
)
り
其
(
そ
)
の
詞
(
ことば
)
は
三年先
(
さんねんさき
)
の
阿房鳥
(
あはうどり
)
か
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
妻籠
(
つまごめ
)
に
臺
(
うてな
)
建
(
た
)
てんか
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
「それは、よくありません。
村
(
むら
)
の
人
(
ひと
)
のお
世話
(
せわ
)
になった、おばあさんの
墓
(
はか
)
を
建
(
た
)
ててあげないという
法
(
ほう
)
はありません。」といいました。
おばあさんと黒ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしは黄金の木や、大理石の町や玉でかざったご
殿
(
てん
)
がそこにもここにも
建
(
た
)
っていても、ちっともおどろきはしなかったであろう。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
註
(
ちう
)
、
建
(
た
)
つて
三百年
(
さんびやくねん
)
といふ
古家
(
ふるいへ
)
の
一
(
ひと
)
つがこれで、もう
一
(
ひと
)
つが
三光社前
(
さんくわうしやまへ
)
の
一棟
(
ひとむね
)
で、いづれも
地震
(
ぢしん
)
にびくともしなかつた
下六番町
(
しもろくばんちやう
)
の
名物
(
めいぶつ
)
である。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また
倉
(
くら
)
のような
建
(
た
)
て
物
(
もの
)
は、
多
(
おほ
)
くは
今日
(
こんにち
)
も
奈良
(
なら
)
の
正倉院
(
しようそういん
)
の
御倉
(
おくら
)
などに
見
(
み
)
るような、
木
(
き
)
を
組
(
く
)
みあはせた
校倉
(
あぜくら
)
といふものであつたと
思
(
おも
)
はれます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
建
常用漢字
小4
部首:⼵
9画
“建”を含む語句
建築
建立
階建
建物
建部
煉瓦建
新建
長屋建
家建
建造
建築物
建前
再建
建仁寺垣
建直
建増
福建
建込
建安
建久
...