“摂津”のいろいろな読み方と例文
旧字:攝津
読み方割合
せっつ90.6%
せつつ5.7%
せつつの1.9%
せつゝ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海路、摂津せっつから四国へ行く便船は、こよいの八刻やつの上げ潮にともづなを解くというので、夕方の船着場は、積荷や客の送別で雑閙ざっとうしていた。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まして一晩逢ひでもすれば、——あの摂津せつつでも小中将こちゆうじやうでも、まだおれを知らない内は、男嫌ひで通してゐたものだ。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
摂津せつつの大掾の女房かないのおたか婆さんといふと、名代の口喧くちやかましい女で、弟子達の多くが温柔おとなしい大掾の前では、日向ぼつこの猫のやうにのんびりした気持でゐるが、一度襖の蔭から
茨田いばらだ、高橋、父柏岡かしはをか、倅柏岡、西村、宮脇、橋本、白井孝右衛門と暴動には加はらぬが連判をしてゐた摂津せつゝ森小路村もりこうぢむらの医師横山文哉ぶんさい、同国猪飼野村ゐかひのむらの百姓木村司馬之助しまのすけとの十九人
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)